Re: 単細胞生物と多細胞生物 -システム相同か?- (Multicellular organism and Unicelluar organism -Homologous systems?-
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単細胞生物と多細胞生物 -システム相同か?- (Multicellular organism and Unicelluar organism -Homologous systems?- (Kazuhiro Iida, 2012/2/29 14:16)
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Re: 単細胞生物と多細胞生物 -システム相同か?- (Multicellular organism and Unicelluar organism -Homologous systems?- (Kazuhiro Iida, 2012/3/1 19:12)
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Re: 単細胞生物と多細胞生物 -システム相同か?- (Multicellular organism and Unicelluar organism -Homologous systems?- (ohnishi, 2012/3/2 21:52)
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Kazuhiro Iida
投稿数: 68
(あらすじ)
個体とその部分の時空間スケールの比を合致させて考える時、
大腸菌の中のグリコーゲン顆粒(の仕組み)と、人間の肝臓(の仕組み)が
(個体レベルでの入出力が同じと見なすという前提の上で)ほぼ相同なBB(ブラックボックス)と言えそうなことがわかりました。
次に、個体としてのBBの入出力と、それら一部の要素システムを結ぶ他の要素システム、およびそれらの接続関係について見てゆきます。
(あらすじ終わり)
だいぶ時間が空いたので、またまた課題を確認しておきます。
今、システムの記述レベルが図のように分かれているとします(※)。
第N層:個体BB
↑↓
第N-1層:個体BBの要素システム
↑↓
第N-2層:その要素システムのさらに要素システム
↑↓
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
↑↓
第0層:元素の運動状態
個体BBを要素に分けてどんどん詳しく説明してゆくと、どんな個体BBも元素の運動状態(第0層の記述レベル)にまで到達するでしょう。しかしそこまで綿密な記述は実際上不可能です。逆に判定対象である第N層レベルの記述(つまり、大腸菌と人間)で、個体BBどうしを比較しても裏付けに乏しく意味がありません。
そのため、2つのシステムを比較するには記述の詳しさを限定して、その記述の詳しさ(記述レベルと呼ぶことにします)において、相違を議論することが不可欠です。
先に、ピトー管の例でも述べたように記述レベルが高すぎると実際ほぼ全てのシステムは異なるシステムと判定されてしまうでしょう。そこでは、「人間」「大腸菌」といった区分は存在せず、個々異なるシステムとして個人や菌体が存在し、しかもそれらが時々刻々異なるシステムに変化していて一つとして相同なシステムは存在しないといった結論しか得られません。
それで、ここでは「3段階」の記述レベルに限って比較しています。
つまり、第N層のシステムどうしの相同性を判定するには、
(つまり大腸菌の個体BB、人間の個体BBの相同性を判定するには)
先ず、
第N-2層の記述レベルで
(つまり、ADP-グルコースの定値制御系、血中低分子栄養の定値制御系等で)
第N-1層のシステムの相同性を判定し、
(つまりグリコーゲン顆粒貯蔵システム、肝臓貯蔵システムの相同性を判定し、)
次に、
そこで相同と判定された第N-1層の要素システム群について、
第N-1層の記述レベルで、
(つまりともに貯蔵システムを持つ等で)
第N層のシステムを記述して、最終的に第N層のシステムの相同性を判定する、
といったことをもくろんでいます。
(そのことを、「3段階の記述レベルに限って相同性を判定する」と言いました。)
しかし、比較の前提には「2つの個体BBの入出力が相同だとすると、」という仮定がありました。
この前提は、(時空間スケールが大きく異なる)個々のBBについて、第N層、第N-1層、第N-2層の各記述レベルを合わせる基準でもありました。
そのため、第N-1層の或るシステムどうしが第N-2層の記述レベルで相同と判定されただけでは、第N層(つまり個体BB)の入出力との関係が不明なので、不十分な情報しか得られません。
第N-1層のシステム A は、個々に相同であるだけでなく、
その入出力が
1)第N層の個体BBの入出力とつながっており、
2)そのつながり方は先の記述レベルと整合しており、しかも
3)そのつながり方も相同で、
はじめて、第N層の2つのシステムが相同であるであることの必要条件、
つまり
「第N層の2つのシステムは、第N-1層のシステム A について相同である。」(※1)
が得られるわけです。
この「つながり方」を、どう比較するかが問題です。
(つづく)
※余談ですが「↑↓」が示すギャップには、特徴的な時空間サイズに、かならず10倍以上のひらきがあるようです。
筆者は、どうやらこのギャップは人間の認知特性を反映する以上に、その背景に物理的な制約があって生じるものであり、実際そのように区分せざるを得ないものであるように考えています。このことについても、いずれ議論したいと思います。
個体とその部分の時空間スケールの比を合致させて考える時、
大腸菌の中のグリコーゲン顆粒(の仕組み)と、人間の肝臓(の仕組み)が
(個体レベルでの入出力が同じと見なすという前提の上で)ほぼ相同なBB(ブラックボックス)と言えそうなことがわかりました。
次に、個体としてのBBの入出力と、それら一部の要素システムを結ぶ他の要素システム、およびそれらの接続関係について見てゆきます。
(あらすじ終わり)
だいぶ時間が空いたので、またまた課題を確認しておきます。
今、システムの記述レベルが図のように分かれているとします(※)。
第N層:個体BB
↑↓
第N-1層:個体BBの要素システム
↑↓
第N-2層:その要素システムのさらに要素システム
↑↓
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
↑↓
第0層:元素の運動状態
個体BBを要素に分けてどんどん詳しく説明してゆくと、どんな個体BBも元素の運動状態(第0層の記述レベル)にまで到達するでしょう。しかしそこまで綿密な記述は実際上不可能です。逆に判定対象である第N層レベルの記述(つまり、大腸菌と人間)で、個体BBどうしを比較しても裏付けに乏しく意味がありません。
そのため、2つのシステムを比較するには記述の詳しさを限定して、その記述の詳しさ(記述レベルと呼ぶことにします)において、相違を議論することが不可欠です。
先に、ピトー管の例でも述べたように記述レベルが高すぎると実際ほぼ全てのシステムは異なるシステムと判定されてしまうでしょう。そこでは、「人間」「大腸菌」といった区分は存在せず、個々異なるシステムとして個人や菌体が存在し、しかもそれらが時々刻々異なるシステムに変化していて一つとして相同なシステムは存在しないといった結論しか得られません。
それで、ここでは「3段階」の記述レベルに限って比較しています。
つまり、第N層のシステムどうしの相同性を判定するには、
(つまり大腸菌の個体BB、人間の個体BBの相同性を判定するには)
先ず、
第N-2層の記述レベルで
(つまり、ADP-グルコースの定値制御系、血中低分子栄養の定値制御系等で)
第N-1層のシステムの相同性を判定し、
(つまりグリコーゲン顆粒貯蔵システム、肝臓貯蔵システムの相同性を判定し、)
次に、
そこで相同と判定された第N-1層の要素システム群について、
第N-1層の記述レベルで、
(つまりともに貯蔵システムを持つ等で)
第N層のシステムを記述して、最終的に第N層のシステムの相同性を判定する、
といったことをもくろんでいます。
(そのことを、「3段階の記述レベルに限って相同性を判定する」と言いました。)
しかし、比較の前提には「2つの個体BBの入出力が相同だとすると、」という仮定がありました。
この前提は、(時空間スケールが大きく異なる)個々のBBについて、第N層、第N-1層、第N-2層の各記述レベルを合わせる基準でもありました。
そのため、第N-1層の或るシステムどうしが第N-2層の記述レベルで相同と判定されただけでは、第N層(つまり個体BB)の入出力との関係が不明なので、不十分な情報しか得られません。
第N-1層のシステム A は、個々に相同であるだけでなく、
その入出力が
1)第N層の個体BBの入出力とつながっており、
2)そのつながり方は先の記述レベルと整合しており、しかも
3)そのつながり方も相同で、
はじめて、第N層の2つのシステムが相同であるであることの必要条件、
つまり
「第N層の2つのシステムは、第N-1層のシステム A について相同である。」(※1)
が得られるわけです。
この「つながり方」を、どう比較するかが問題です。
(つづく)
※余談ですが「↑↓」が示すギャップには、特徴的な時空間サイズに、かならず10倍以上のひらきがあるようです。
筆者は、どうやらこのギャップは人間の認知特性を反映する以上に、その背景に物理的な制約があって生じるものであり、実際そのように区分せざるを得ないものであるように考えています。このことについても、いずれ議論したいと思います。