|
(つづき)
2.間接度について
荒さん:> 情報の間接度という指標は、多段階反応系において、直接相互作用をして
いない
> 分子間でも情報伝達量を定義できると考えてよいのでしょうか?
飯田:
(間接度は,本来連続な自己触媒反応と自己複製反応の違いを,伝達される情報の複
雑さで区別しようとするときに,その複雑さをできるだけ簡単に表すための指標とし
て提案しました.)
経路が指定されれば,定義できます.間接度はポテンシャルとちがって経路に対する
指標です.例えば,A→B→C→AというサイクルとA→D→Aというサイクルはとも
にAからAを産む反応ですが,前者の間接度は,例えば,3,後者は2です(一つの
反応段階で失われる曖昧さは同じとする場合,反応段階の数に比例するので,簡単に
段階の数を数えます).間接度が大きい反応の方が1サイクルで生じうるAのバラエ
ティーが大きくなりますし,Aが再生産されない可能性も大きくなります.その可能
性をキャンセルするだけの情報が各段階で注入されているというふうに考えますと,
間接度が高い反応はより複雑な情報を運ぶんでは...元は,そういうアイデアで
す.
荒さん:> 分子システム間で、その構成要素のどれかが接触しなんらかの情報伝達が
ある
> 場合、システム間の距離みたいなものを考えられる気がしますが。
飯田:
システム間の距離=間接度という意味ですか? :)
(つづく)
(つづき)
2.間接度について
荒さん:> 情報の間接度という指標は、多段階反応系において、直接相互作用をして
いない
> 分子間でも情報伝達量を定義できると考えてよいのでしょうか?
飯田:
(間接度は,本来連続な自己触媒反応と自己複製反応の違いを,伝達される情報の複
雑さで区別しようとするときに,その複雑さをできるだけ簡単に表すための指標とし
て提案しました.)
経路が指定されれば,定義できます.間接度はポテンシャルとちがって経路に対する
指標です.例えば,A→B→C→AというサイクルとA→D→Aというサイクルはとも
にAからAを産む反応ですが,前者の間接度は,例えば,3,後者は2です(一つの
反応段階で失われる曖昧さは同じとする場合,反応段階の数に比例するので,簡単に
段階の数を数えます).間接度が大きい反応の方が1サイクルで生じうるAのバラエ
ティーが大きくなりますし,Aが再生産されない可能性も大きくなります.その可能
性をキャンセルするだけの情報が各段階で注入されているというふうに考えますと,
間接度が高い反応はより複雑な情報を運ぶんでは...元は,そういうアイデアで
す.
荒さん:> 分子システム間で、その構成要素のどれかが接触しなんらかの情報伝達が
ある
> 場合、システム間の距離みたいなものを考えられる気がしますが。
飯田:
システム間の距離=間接度という意味ですか? :)
(つづく)
----- |
|
|