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大戸 様
> 立脚基盤としてシステムの持つ2側面としてまとめるというのであれば、一応
> 賛成しますが、これにおさまらない生命現象が多くありますし、スーパーオキ
> サイドに関する情報処理、行動化に関する進化についてなどをみると、システ
> ムをこのような2元に分離するのはふさわしくなく、情報ダイナミクスの中で、
> 意味が更新されていくようなものにすべきではないかと考えられます。この意
> 味でも物質にこだわる方法には自ずと限界があると考えられます(RNAなどは多
> 義的なのですから)。
>
> ゲームとしては言葉遊びとかが例として挙げられるかも知れません。少なくと
> も物質基盤はありません。子どもの遊びなどでは、その時々に応じてルールが
> ダイナミックに変化していきます。「遊び」としてはみんなが同意できるもの
> でも、それを細かく還元していくことには自ずと無理が生じて来るでしょう。
上のご意見は、物質の持つ意味をはじめに規定してその組み合わせとして
生命を考えるのは間違いだとおしゃっていると解釈しました。
そのとうりだと思います。
ではなぜ、物質の意味をはじめに規定してしまう必要があるのでしょうか?
必要ありません。
さらに、特定の物質だけが生命の中にあるのはなぜでしょう?
意味を書く書かないに関わりなくアミノ酸、核酸といった物質が重要で
あることは事実です。物質そのものでなく情報の関係という見方をする
場合でも、そのような関係が特定の物質にこだわらないにしろ、実際、
実世界で観察できるのかを考えることは生命とは何かを考える時、避けて
通れないと思います。
(生命とは何かを考える時、現状では
1.実世界の生命か、人工世界の生命かという分類は、
あまり意味がありません
なぜなら、生命の性質自体が曖昧で、それを探しているのですから。
性質が見えてきてその実現手段という見方をした時、やっと議論に
なるテーマではないでしょうか。)
余談ですが、RNAや蛋白質その他の微妙な関係が新たにルールを見つけ
だすような形で進化したという仮説は、面白いですし、しかもシステムの
発展に関わる物質の重要性とも、なんら矛盾ありません。 :)
飯田@NEC
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"Life and Evolution '97"
Kazuhiro Iida,
Fundamental Research Laboratories, NEC Corporation,
34 Miyuki-ga-Oka, Tsukuba, Ibaraki, 305 Japan.
TEL +81(298)50-1142, FAX +81(298)56-6136.
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