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横林様 LIFEの皆様
分割してお答えします.
> 飯田:> 例えば,先に挙げたカルビンサイクルの例では,入り口のリブロ
> > ース1,5ジ燐酸)も酵素に触媒されて増えるわけですが,これ
> > 自己複製でしょうか?
>
横林さん:> 恥ずかしながら、ちゃんとした生化学の講義も受けた
> ことがないので勘違いしていたらご指摘いただきたい
> のですが、カルビンサイクルではRuBP(ribulose
> biphosphate)は化学量論的に増えても減ってもいませ
> んのでなぜこれが自己複製と呼べるのか理解できませ
> ん。
飯田:
1.判定理由について
私も自己複製ではないと思います.理由は,リブロースジ燐酸(リブ)
の立体構造が運ぶ情報の間接度を0と判定するからです.
ところがこの反応,酵素による分子認識が必要ですし,立体構造の伝達
もありますし,最初の分子が存在することでその分子が合成されます.
これは横林さんのおっしゃる定義に非常に近いと思います.:)
2.リブロースジ燐酸の増減について
(ちょっとドキッとしてしまった私 :)
私の理解では,一言でいえば,カルビンサイクルの式は定量関係式で
反応式とは違います.いってみれば定常状態(合成と消費が釣り合った
状態)を表す式です.
6分子のリブが同時にある酵素に結合するような反応があり得るでしょう
か.:)
(例えば,リブは光呼吸でカルビンサイクルが回っている間も常にCO2に分解
されています.だからといってリブがどんどん減って無くなることは
ありません.)
例えば,a + b -> a + e という「反応式」では [a]は時間的に不変ですが,
a + b -> a + e という定常状態の定量関係では[a]は時間的に変化します.
定常状態としての理解:
合成量に注目して下さい.盛んに合成されていても盛んに消費されている
状態では増減が見えません.
もっと簡単な理解:
分裂したての細胞が持っているリブの量と成長分化した細胞が持っている
リブの量は同じでしょうか?後者が多いとしたらなぜでしょう?
飯田@NEC基礎研究所
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Kazuhiro Iida, "Life and Evolution '99 --> "
Fundamental Research Laboratories, NEC Corporation,
34 Miyuki-ga-Oka, Tsukuba, Ibaraki, 305-8501 Japan.
Phone +81(298)50-1142, Facsimile +81(298)56-6136.
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