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ＬＩＦＥの皆様
海洋底の掘削を通じて，地下８５０ｍから細菌が見つかったという
話題．その後，海洋科学技術センターのＡさんに下記のようなご指導
をいただきました．
>飯田：Ｑ．その細菌は，起原以来そこに居た可能性がありますか？
Ａ：
海洋プレートは１?２億年のうちに海溝に沈み込んでしまいますし、現在の深海
掘
削で到達可能な過去はせいぜい１億年前（白亜紀）です。白亜紀、白亜紀末期、
暁新
世末期などに起きた生物大絶滅で絶滅した種が白亜紀地層から得られる可能性は
ある
でしょう。
2003年からの海上試験開始を目指しているライザー掘削船だと２億年前（ジュ
ラ紀
）まで遡れる可能性があります。先に紹介した月刊地球ではその頃の微生物は今
と違
った特徴を持っている可能性があるとしています。
いわゆる「共通祖先」がその地層に眠っているかは、掘ってみないと。
それと、コンタミ問題があります。深海掘削にしろ陸上掘削にしろ海水や泥水
で潤
滑しながら掘るので、コアの内部にどれだけ生物汚染が染み込むかという問題が
あり
ます。
分離した微生物がどの時代のものであるかは、この生物汚染をクリアすれば、
地層
データから特定できるんでしょうが、なにが混ざっているか分からない状態だ
と、遺
伝子上の特徴から推定せざるを得ないケースもあるのではないかと思います。
２億年より以前については大陸掘削となります。
（飯田の独り言：細菌は，地殻内部で拡散することはないのかな？？？）
>飯田：もう一つ２次的な興味は，その細菌の耐圧性です．
>
>Ｑ．細菌を高圧滅菌する装置がありますが，
> 地殻内の圧力が，それに近いとしたら，
> どうやって，その細菌は生き延びているのでしょう？
Ａ：
マリアナ海溝で１万ｍ（1000気圧）、２?３度Ｃで陸上によく見られる多くの微
生
物が冬眠していること、中には600気圧未満では増殖しない微生物がいたという
成果
がJAMSTECで得られています。それ以上の圧力については掘ってみないとわかり
ません．
...........-+:
飯田＠ＮＥＣ
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