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生命の起源 #774 : LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life study
LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
774
DATE
06/18/1998 01:47:00 PM
TITLE
[life:00774] 転載:「複雑系仮想研究所」
AUTHOR
kazunari@***.*** (Kaz. Yokoyama)
BODY


科学MLの皆様

農環研の横山です。
 突然ですが昨夜6/17の8時,ここつくば市でもやっとカッコウの初鳴きを聞きました。
 やったーパチパチ。3・4声鳴きながら筑波山の方向(北東)へ飛んで行きました。

 今までの経験から,夜間,少数回の鳴き声は移動中が多いようで,
「ガッコウ・ガッコウ遅刻遅刻」と急いで北上しているお寝坊さんかもしれません。

 現在まで情報はこれを含めて数件ですが,とにかく約一ヶ月遅れているようです。
 生物暦として知られる情報は,例年の札幌の発鳴き5/21ですが,生息地の喪失(託卵する相手の鳥の減少)による数の激減と相まって情報が極端にすくないようです。

 情報提供下さった方には,全く申し訳ないような結果(日本地図に丸が5・6個のみ@@)しかお送りできないかもしれません。その時はご勘弁下さい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ところで,と突然話を変えて耳より情報です。
 慶応の井庭 崇さんというスーパーな修士2年生が複雑系の研究拠点をインターネット世界にオープンされました。また,氏は同級生と2人で複雑系に関する教科書を出版するという離れ業をやってしまいました(うーん慶応恐るべし)。以下に氏の許可を得て情報を自己宣伝分と合わせて転載します。
  長くなって恐縮ですが,興味のあるかた応援宜しくお願いします。
そのときは,当方の同様研究主体(一応1年先輩です)DGCも合わせてご贔屓におねがい申し上げます。

先ずDGC宣伝文^^;)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  既にご存じかも知れませんが,私どもも1997から同様の活動を開始しておりまして,主にhigh techではなくraw techのこじんまりとした議論集団(現在メンバー127名)で
「複雑性議論集団Discussion Group on Complexity,DGC」と申します。
 1.5月一ペースの現実世界ミーティングと電脳世界cyberDGCがあり,即時的情報伝達にdgc-MLも稼働しています。

 何れもオープンですので,興味のある方々の参加を歓迎します。
cyberDGCのURLはhttp://www.affrc.go.jp:8001/dgc/DGC_J.html
adminのアドレスはdgc-admin@***.***です。

 昨今では,発足わずか1年でこの自然発生した議論集団の有志が,幾つかの共同研究プロジェクトを企画し予算獲得するまでになり,動的に変化する姿に他人事のように期待したりしております。そう言う意味で,既にDGCではなくRGC(複雑性研究集団)に変化しつつあるのかも知れません。

研究所設立の情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
慶應義塾大学 政策・メディア研究科の井庭 崇と申します。
(Sorry if you have recieved multiple copies.)

この度、【複雑系仮想研究所】という「複雑系」関するバーチャルな研究コミュ
ニティを立ち上げますので、興味のある方は是非ご参加ください。

基本的にはメーリングリストによる情報交換および議論と、ホームページや雑
誌・出版物等による発信などを考えています。初心者から専門家まで、そして
幅広い興味の方を募集いたします。


転送可
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【複雑系仮想研究所】 --- Complex Systems Virtual Laboratory ---

http://complex.novel.mag.keio.ac.jp/

生命・知能・社会を対象とする新しい知の取り組みには、従来の個別科学による
アプローチではなく学際的なものが求められている。
このような中、現在『複雑系』の概念はこれらに共通の地盤を与えようとして
いる。本研究所は、外部からの客員研究員によるインターネット上の活動を通
して、新しい知のフロンティアを開拓する。また、日本各地に散在する『複雑
系』研究者の交流をはかる。

主に次の内容に関して取り組む。


■cs@***.***
『複雑系』一般に関する議論
※学際的な場です。また、全体に関わる情報や連絡はここで行うの
で、必ず登録してください。

■cs-alife@***.***
『複雑系』による生命へのアプローチ (人工生命)

■cs-brain@***.***
『複雑系』による脳へのアプローチ (動的な脳モデル)

■cs-econo@***.***
『複雑系』による社会・経済へのアプローチ (エージェントベース経済学)


これらのメーリングリストを通じて、ネットワークを介したコラボレーション
を行う。これらの議論・研究の成果を、ホームページや雑誌記事、書籍として、
世の中に還元していく予定である。

[登録方法]

登録は、参加したいメーリングリスト宛てに、本文に subscribe と書いたメー
ルを送ってください。subjectは必要ありません。自動的に登録されます。

※連絡等に使われる cs@***.*** には必ず登録してください。
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複雑系仮想研究所スタッフ
cs-staff@***.***

教科書に関する情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

再び、井庭です。

この度、『複雑系入門』(井庭崇, 福原義久 :NTT出版) を出版いたしました
ので紹介させていただきたいと思います。


現在日本に、複雑系研究の入門となるような手頃で適切な入門書がほとんどな
いという問題意識から、『複雑系入門』を執筆・出版することになりました。
そこで『複雑系入門』では、啓蒙書と専門書の間をつなぐことを目指し、概念
だけでなく具体的な研究や手法も取り上げ、読者が次のステップへと進むため
に必要な知識を盛り込みました。
また、最先端の研究者からのメッセージや重要文献の紹介など、独学にも教材
にも、刺激的しかも実践的に活用できるように心がけました。

この『複雑系入門』を、みなさまの研究や勉強のために、また授業の教科書・
参考書などとして活用していただければ幸いです。よろしくお願い致します。


※本書では『複雑系』という用語のなんらかの定義を示すべきだと考え、「シ
ステムを構成する要素の機能や振舞いのルールが、全体の文脈によって動的に
変化してしまうシステム」と仮定義しています。


------ Publication Information ---------------------------------------


『複雑系入門』?知のフロンティアへの冒険?

井庭崇,福原義久 (NTT出版)

1998年6月新刊 (思想・科学)
A5版 / 並装 / 256頁 / 1,800円+税
ISBN 4-87188-560-7

表紙は http://complex.novel.mag.keio.ac.jp/book/ で御覧になれます。


------ Table of Contents ---------------------------------------------

複雑系研究は諸科学横断的な幅広いトピックを扱っているため、体系づけて説
明することが不可欠ですので、下記(目次)のような構成で説明しています。


第 I 部 『複雑系』科学

Chapter 1 『複雑系』とは何か?
Chapter 2 『複雑系』科学の位置
Chapter 3 『複雑系』科学の方法論


第 II 部 複雑性の現象

Chapter 4 フラクタル
Chapter 5 自己組織的臨界状態
Chapter 6 カオス
Chapter 7 カオスの縁


第 III 部 複雑適応系

Chapter 8 複雑適応系
Chapter 9 進化と遺伝的アルゴリズム
Chapter 10 カウフマンネットワーク
Chapter 11 ニューラルネットワーク


第 IV 部 『複雑系』科学のフロンティア

Chapter 12 『複雑系』経済学
Chapter 13 人工生命
Chapter 14 カオス結合系
Chapter 15 内部観測


第 V 部 『複雑系』研究への道標

Chapter 16 『複雑系』科学の鳥瞰図

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それでは、これからもよろしく御願いします。

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慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 (SFC) 修士2年
Novel Computing Project / 武藤研究会 / 竹中研究会 |//
フジタ未来経営研究所 Fellow Assistant (複雑系) <(^_^)/
iba@***.***
井庭 崇 http://www.sfc.keio.ac.jp/~iba/index-j.html
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以上です。

Kazunari Yokoyama, Ph.D.
Senior researcher of National Institute of Agro-Environmental Sciences
Kan-non dai 3-1-1, Tsukuba 305, Japan

横山和成
〒305 つくば市観音台3-1-1 農業環境技術研究所 土壌微生物生態研究室


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