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荒@京大農です。
>飯田さん:
>ミトコン同士が融合するんですか! 初耳です.
>どんな細胞で起こりますか?
人間(ラット?)のどこかの組織の細胞です。あまりよくはしりませんが
ミトコンドリアは様々な形態があり、その1つとしてあるそうです。
医学系の生化学の教科書にのっているかもしれません。精子のミトコン
ドリアもへんな形に分化しているんですよね。形態の制御を核がしてい
るのかはわかりませんが、
>ほんとだとすると細菌の場合,遺伝子の交換はあっ
>ても融合する場合はありません(知りません)ので,
>ミトコンっていわゆる細菌由来じゃないのかもしれ
>ませんね.
せまい空間に閉じ込められて細胞壁がなくて融合可能な蛋白装置があれば
可能では?
>で,今日は別の話しです.勉強してたら酵母のpetite
>という株はミトコンの遺伝子異常で,ミトコンが
>酸素呼吸できず,解糖系しかないそうです.
エタノール耐性、薬剤(アルカロイド)感受性の株で、エタノール耐性が高いと
呼吸活性が落ちてきて(ミトコンDNA変異増加)、rho 0株ではミトコンDNA
がないそうです。醸造関係で研究されているようです。
>おどろきは,そのpetite のミトコンにはDNAが
>全く無い場合があるそうで,どうやって分裂してる
>のかとても不思議です.
>ミトコンの分裂はホストが完全に支配できると
>いうことでしょうか?
そうではないかと思います。分裂のときにできる(くびしめ)リングとかは
全て核制御という話です。証明されているかどうかは知りませんが...。
Cyanidioschyzon merolaeという高熱好酸性藻類はミトコンドリアと葉緑
体を細胞内に1つずつもっていて、よい研究モデル生物だそうです。
{Kuroiwa-T et. al. (1995) Mitochondria-dividing ring: Ultrastructural
basis for the mechanism of mitochondrial division in Cyanidioschyzon
merolae. Protoplasma 186(1-2): 12-23}
自己の分裂に関係する遺伝子はみんな核にいってしまっているのではない
でしょうか?
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荒 武 (Takeshi Ara)
京都大学 農学研究科 農芸化学専攻 植物栄養学研究室
Tel : 075-753-6108 FAX: 075-753-6128
e-Mail : ara@***.***
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