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生命の起源 #575 : LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life study
LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
575
DATE
02/02/1998 09:30:34 AM
TITLE
[life:000575] Re: E-Cell
AUTHOR
"Kenichi Matsuura 松浦賢一 JTS研究部" <matsuura@***.***>
BODY


松浦@JTS研究部です.私も手短に :-)

At 10:14 1/30/98 +0900, MIYAKE, Hiromichi wrote:
>科学や技術に携わっているのなら誰でも感じることでしょうが、コンピュータ
>に本当に解いて欲しい問題はほとんどNP問題ですよね。最近読んだ Robotics
>の論文(たしか、連続的に環境が変化する Workspace の障害物を避けながら、
>最短の path を移動したり、ターゲットを追跡したりする、というようなもの
>でしたが)でも、従来の計算理論ではNPと扱われてサジを投げられていたでしょ
>う。

ここでNPとおっしゃっているのは,NP-hardという意味ですよね.で,
NP-hardはたしかにどこにでもあるのですが,前提を変えるとそうじゃ
なくなるというのもよくある話です.つまり,対象のことをよく知らないから
NP-hardになるのであって,もっと情報があればわりと簡単に解決する
ということです.

生命がNP-hardを解決してきたというのは,こういうことなんじゃないで
しょうかね.生命がNP-hardな問題をまともに計算してるわけではないでしょう.

なら,どうやって情報を集めたのかということになりますが,進化に
よって遺伝子に蓄積したり,経験を重ねることによって学習してきた
のだという説明もできますよね.

人工知能や人工生命の分野で,進化的計算や機械学習に関する研究が
多いのは,こういうことを考えている人が多いということなのでしょう.
それでいて,実用に耐えうるようなものがまだないわけですから,
「いつ実現するか」というのはまだ早いのではないでしょうかね?

# 実現してしまったら,仕事のネタがひとつ減ってしまう ;-(

□■ 松浦 賢一 (株)ジャパンテクニカルソフトウェア 研究部
■□ matsuura@***.*** Reseach Department, JTS Co., Ltd.



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