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こんにちは,千葉と申します.
|Date: Mon, 19 Jan 1998 08:34:29 +0900
|From: matsuura@***.*** (Kenichi Matsuura)
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|私の言うところの進化とは,自然淘汰万能主義的な面が強いかも
|しれません.もちろん,こうでない進化もあるわけで,
|自然淘汰万能主義をもって進化という言い方は乱暴でしたね.
確かに,進化を議論する文脈では,自然淘汰や適者生存という概念が当然のご
とく用いられることが多いですね.
私も,進化を説明する他に信じられる概念をまだ知りません.
ただの勉強不足で,申し訳ございません.
|でも,私と千葉さんの見解の相違は,因果関係をたどる方向が逆な
|だけという気がします.結果から原因をたどると,進化には
|目的があるように(私には)見えるわけです.
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|逆に,原因から結果をたどると,進化という過程が「たまたま」
|環境適応性を向上させる結果になっているという言い方もできますよね.
そうなのですかね.
自分でもよくわからなくなって参りました.
ですが,進化に目的があるのではなく,繰り返しになって恐縮ですが,環境に
適応していく過程を進化というのではないかと思うのです.
個体が,もっと言えば遺伝子が表現型を通して,自然淘汰という盲目的なメカ
ニズムによって進化していく,と申し上げた方が意図が伝わりやすいでしょう
か.
ですから,仰っていることはほぼ同じで,因果関係というよりは言葉の用い方
の違いだろうと,自分の拙い表現力を反省しております.
|ちょっと記憶があやふやですが,たしか,「利己的な遺伝子」という
|本にそんなことが記述してあったような気がします.
余裕があればまた読んでみたいと思います.
|よろしければ,千葉さんの見解をお聞かせ願えませんでしょうか?
およそ,上に述べたような感じです.
ただ,ある環境に特化した構造を持つようになるのではなくて,どのような環
境にも適応することができるように構造を変える,ということも考えられます
よね.
その場合,そのような構造を維持するためのリスクが大きくなってしまい,進
化することができない,という感じで解釈されるのですかね.
|これからの研究活動の参考にさせていただきたいと思います.
他の意見に影響されやすいので,自分の見解をクリアにできない自分がちょっ
と情けないです.
というわけで,全然参考にならないと思います.
千葉
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