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生命の起源 #327 : LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life study
LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
327
DATE
11/05/1997 08:01:56 AM
TITLE
[life:000327] Re: A worm's eye perspective.
AUTHOR
"Kazuhiro Iida 飯田一浩 NEC基礎研究所" <iida@***.***>
BODY


松野先生  LIFEの皆様

筑波では,急に紅葉が色づいております.こんばんは.:)

>飯田:>1.エネルギーの等価性について
>
> >通常は,その変換に伴ってエントロピーが生成しますので,
> >第二法則もまた大きく影響しそうです. :)
>
松野先生> 同意頂けて、うれしく思います。(と言うことは、第二法則
> は第一法則から完全に独立してはいない、ということです。)

飯田:
少なくとも,ハミルトニアンの各要素間の変換とシステムの創発とを
結びつけるられた松野先生のアイデアでは,第二法則もまた関与する
はずです.散逸無しにエネルギー変換を生じる系は,自然界には
無いと認識しております. :)

>飯田: >2.質的変化と量的変化について
>
> >質的な変化が先か?量的な変化が先か?という問題は,鶏,卵の
> >ロジックで,それを分けて考えると多くの矛盾を生じます.
>
松野先生> その通りです。ただし、表現の仕方に工夫を凝らすと、何か手
> が打てるかも知れません。目下、次の三通りを思案しています。
>
>  1)現在完了形での表現 (矛盾は有り得ず。)
>  2)現在形での表現 (矛盾は許されず。)
>  3)現在進行形での表現 (矛盾の、飽きることのない先送り)
>
> 現在完了形、現在形では、鶏、卵の問題はお手上げです。ではあ
> りますが、現在進行形では、少し条件がゆるくなります。そこに
> 望みをかけたい、と思っているところです。

飯田:
「飽きることのない先送り」というのは,とても良くわかります.:)

わかった上で,しかし,これは漸近,最適化,近似といったことに
対応する事柄であって,

1.人間の認識過程に由来するのではないでしょうか?
(おそらく,そういう質問は何度もお受けになったかと存じます)

2.自然界を構成する要素の全てが,相互作用する相手の動きに漸近
  するような性質を持っているとは思えないからです.

その辺が,私が部分の視点に踏み込めない理由の一つです.

# もう一つの理由は,全体の視点で書かれた解析技術などの
# 蓄積が利用できるのか否かが見えないからです.

その2点が解消されれば,部分の視点がだいぶ親しみやすく
なります. :)

飯田一浩
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"Life and Evolution '97"
Kazuhiro Iida,
Fundamental Research Laboratories, NEC Corporation,
34 Miyuki-ga-Oka, Tsukuba, Ibaraki, 305 Japan.
TEL +81(298)50-1142, FAX +81(298)56-6136.


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