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LIFEの皆様
{ Okamoto, N. and Inoue, I. ,
"A secondary symbiosis in progress?, " Science .310:287 }
です。筑波大の井上先生のところのお仕事でした。
(見学にゆこうかな)
新種原生生物(井上先生いわく「仮称」ハテナ)は、
ある種の藻類を貪食し、内部共生体にしています.
藻類は,光合成によりハテナにエネルギーを供給し,
さらに眼点を利用してハテナに走光性を持たせています.
面白いのは,ハテナが2つの娘細胞に分裂して増殖する際,
一方の娘細胞には,藻類がそのまま受け継がれるものの
他方の娘細胞には,藻類がまったくないような偏った
増殖をすることです.藻類を持つほうのハテナには,貪食
のための器官はありませんが,藻類が無い方のハテナには,
その貪食器官が生じてきて,環境中に存在する,その藻類を
貪食し「再度」細胞内共生させます.共生がうまくゆくと,貪食
器官は自然に退縮するそうです.
藻類を取り込んでいる真菌などの例はありますが,
これは,いわば 「現在進行形」で 2次共生現象が
起こっているようなものです.それも世代毎に!
環境中にいる,どの藻類でもよいというわけではなく,ハテナ
とその藻類には種特異性があって,ハテナの中に入ったその
藻類だけが巨大化して,ハテナを一見鞭毛のある藻類のように
してしまうとのこと.
飯田一浩@総研大 葉山高等研究センター
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