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生命の起源 #1587 : LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life study
LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
1587
DATE
02/21/2005 10:33:03 AM
TITLE
[life:001587] Re: 記録媒体としてのDNA
AUTHOR
Masayuki HIRAFUJI <hirafuji@***.***>
BODY


荒様 飯田様

Takeshi Ara-san wrote:
>>長いのを使えば1GBは行きますよ。まあ,1分子の情報量は数が増えればほどんど誤差
>>で,DNAコンピュータと同様,やはり数の強みでしょう。千個使うと1TB,アボガドロ
>>数程度使えば,しばらくは困らないです。
>
>種類が違うものの選別機構は、細胞内だと数万から数十万種類の高分子のラベルが限界
>のような気がしますが(免疫系とか)、、、もちろんこれらの組み合わせ選別にすればかなり
>膨大な種類を選別できますけど。これもまあ読取装置の問題ですが。でもアボガドロ数種類
>の選別機構は不可能な気がしますが・・・そもそも担当するであろう人間の管理範囲限界
>を超えているのではないかと(私はそのバックアップ管理担当者にはなりたくないです・・・)。
>管理情報自体をDNAにすればいいのですかね?(これは読取装置そのものの構造的な階層
>性が要求されるということなのでしょうか? 細胞のように。)

管理情報自体をDNAにして,読み取り機構を細胞にすると,生物に近いものになりますね。情報(ID
の他,自己複製等々,飯田さんが列挙した生命の属性)をより効率的に維持できるように自己修復
や機能向上の機能も追加すると,ますます生物に近づきそうです。


>>今の所,1つのDNAのデータを読み出すたびにヒトゲノムプロジェクトやイネゲノムプロ
>>ジェクトを立ち上げなければならないので大変ですが,今日のニュースで日立のDNA検出用
>>RFIDセンサチップ
>>http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/elec/358960
>>の話がありましたねえ。こういう方式でやると,意外と実現するの早いかも知れません。
>>もっとも半永久的保存が重要なので,当面,読み出し機構はヒトゲノムプロジェクトでもO
>>Kのような気がします。
>
>5年後、10年後の科学技術は読めませんが、10年たっても最終的なヒトゲノム配列はまだ
>決定していないと思います(もちろん精度はかなり上がっていると思いますが)。まあ読めな
>いうちは全体に対しては書き込めないと思います(一部に情報を書き込むというのは遺伝子
>治療レベルでできるにしても)。
>
>それと、同じDNA配列でも修飾や他の分子との相互作用で3次元立体構造が違うと「意味」
>が違ってきますけど、10年後にはそれもだいぶわかってきているのでしょうかね?そうすると
>短くてももっと情報を詰め込めるようになるかもしれません(よい読取装置さえあれば)。
>
>PS
>なんにしても読み取りコストが早く100?1000分1くらいになってほしいものです。
>(>日々ヒトゲノムと格闘している現場として)
>でもそうするとデータの量も100?1000倍になるのですよね。結果として。そうすると解析
>するコンピューターも同じだけ早くなってもらわないと困るんですよね・・・(忙しさは変わらな
い?)

数年前のNatureに,DNAにはあの有名な2重らせん構造以外に,ヌクレオチドが内側に来て外側に塩
基が来る構造もあるというレポートがありました。この状態にするには「強く引っ張るだけで良
い」とかで,DNAを超高速で読み取れるなあ,と思いました。まだどこのメーカもやってないですね
(大げさなナノテクを使わなくてもローテクで出来そうな気がするのですが)。
うちの場合,まずは目先のストレージの問題が脅威で,PC雑誌を見ていたら,ストレージはネット
系エンジニアの最近の最大の悩みとか。ブログの次のライフログでは1人あたり11TB使うそうで,
「11TBまでフリー」のサイト作るの大変です。

ホリエモンはTV出たりして結構暇そうですが,何で研究者って常に忙しいんでしょうね。


Masayuki HIRAFUJI, Ph.D. (hirafuji@***.***)
Computational Modeling Lab.
NARC Tsukuba 305-8666 Japan
Phone:+81-29-838-7177 FAX:+81-29-838-8551

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