被災時の動物の飼い方

(2011/03/20〜)


被災された飼い主様向けの情報を提供させていただきます。

  1. 最も重要なこと

  2. 避難場所へ向かう場合
  3. 動物の応急処置
  4. 原子炉事故への対処
  5. 人が咬まれた場合の応急処置
  6. 動物病院への移送
  7. 飼う場所
  8. 食べ物
  9. ストレス、吠え
  10. 散歩・運動
  11. 野生動物・野鳥

  12. 災害への備え(被災していない方へ)


【最も重要なこと】

※ 動物を、安全な場所に移動してください。

※ 放さないでください。

※ 動物が逃亡してしまった場合、近隣の動物病院にご連絡ください。
※ あわせて、県の動物保護センターにご連絡ください。保護されている可能性があります。
※ 茨城県の場合、
※ 茨城県動物指導センター
※   〒309-1606 茨城県笠間市日沢47
※   0296−72−1200(代)
※   FAX  0296−72−2271)

※ 連絡の際は、
※ 動物の詳しい特徴を一度メモにまとめ、正確に伝わるよう工夫してください。
※ マイクロチップを挿入している場合は、その旨伝えましょう。


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【避難所へ向かう場合】

※ 遠地へ避難される場合も、動物を遺棄しないで下さい。
※ 避難される先にも、動物好きな方がたくさんおられます。
※ 一時里親になって下さる方もおられます。

※ 個人で対処できない場合は、動物の避難リーダー(行政の動物保護担当者、獣医師等)
を立てて組織的に対処されることをおすすめします。窮状を飼い主様どうしで共有して、
動物をあきらめずに済む方法を探しましょう。
※ 

※ 自治体が動物の避難場所を指定しているか確認しましょう。
行政、獣医師、動物病院が被災で対処できない場合、

緊急災害時動物救援本部(※)にご相談下さい。

事務局は、財団法人日本動物愛護協会
〒107-0062 東京都港区南青山7-8-1 南青山ファーストビル6階
TEL:03-3409-1822 FAX:03-3409-1868

です。

その際、
「被災動物救護対策関係」の担当者をお願いします
とお伝え下さい。

連絡される場合は、
1.避難場所の住所、
2.担当者の連絡先、
3.被災の状況、
4.動物の飼育状況
5.必要としている物資
6.発生している問題等、 が良くわかるように
一度メモにまとめてから、ご相談下さい。

(※この組織は、
日本獣医師会
日本動物愛護協会
日本動物福祉協会
日本愛玩動物協会
が共同で立ち上げたものです。)


動物を連れて避難される場合、次のことに留意しましょう。

※ 避難所の建物に、いきなり動物を入れない。

もし、飼い主様が継続してお世話でき、今まで飼っていた場所が比較的安全なら、 そこで飼い続けましょう。



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【原子炉事故への対処】

※以下の情報は、万が一、原子炉事故に伴って比較的大量の放射性物質が放出された場合で、 かつ、お住まいの地域に自宅待避等何らかの警報が出ている場合への対処に関するものです。 放出が微量の場合や、お住まいの地域に飛来する可能性がない場合には、無視して問題ありません。


※ 動物の「毛への付着」に注意しましょう。

※ 動物を放すと、毛に放射性物質が付着する可能性があります。
※ 放さないようにしましょう


※ 毛に放射性物質が付着した可能性がある場合、
※ いきなり屋内に入れないでください。

※ 付着した可能性のある動物を屋内に入れる必要がある場合、 「屋外で」毛についた汚染物質を除去(除染・じょせん) してください。

※ 次のようにして除染してください。
※この方法は完全な方法ではありませんが、 ある程度の効果(1/2〜1/3への低下)が見込めます。

※ @ 動物は屋外に係留してください。ケージがあれば、その中に入れてください。

※ A 除染を担当する人は、まず準備してください。
※ 「マスク」、「ゴーグル」、「ゴム手袋」、「フード等で髪の毛をカバー」
※ 「長袖、長ズボン」等を着用し、皮膚の露出部分を最小限にする。
※ 除染に使った道具、着衣は、除染専用として隔離保管してください。

※ B 動物の毛に水またはお湯をかけて洗い流します。 
※    → !「プルプル」して水が飛ぶので注意。「ゴーグル」を着用してください。
※    足は特に念入りに、お腹側の毛、顔面、しっぽも重点的に
※    (水を怖がって噛みつくことがあります。ケージの外から水をかけると
※    危険が減るかもしれません。)

※    水が不足している場合、ウエットティシュ、ぬれタオル等で毛先側を
※    ふき取ります。(使ったティシュ、タオルは捨てましょう。)
※  ホコリを吸い込まないように注意してください。

※ C タオルドライして、使ったタオルは捨てましょう。
※    ドライヤーは放射性物質をまき散らす可能性があります。
※    できるだけ使わないようにしましょう。

※ D 納得できるまで除染してから屋内に入れてください。



※ 動物の被爆耐性について

動物が被爆した場合におこる障害については、詳しいデータがありません。
一般には、次のようなことが示唆されています。

大量の放射線を浴びることによる急性症状は、人に類似する。
(リンパ球減少症、消化管障害(下痢・嘔吐)、貧血等)

比較的弱い内部被爆(体内に入った放射性物質による被爆)は、
人では、数年〜数十年の後にガン、白血病を発症させることが
知られていますが、動物は寿命が人と比べて短いので、発症前に寿命を迎える ことが多いようです。


※ その他注意いただきたいこと:

※ ラジオ、TVで、風向き、線量測定等の情報に注意しましょう。

※ インタネットが使える環境の飼い主様は、 県の線量率測定結果
※(http://www.houshasen-pref-ibaraki.jp/present/result01.html)

※ 国立研究所での測定結果(http://www.aist.go.jp/taisaku/ja/measurement/index.html)
※ が参照できます。


※ 高濃度の放射性物質の飛来が予想される場合、動物も屋内に待避させましょう。
※ 外飼いの動物はすでに放射性物質を付着している可能性も想定してください。
※ 待避場所は、人間の居所と分けるのがよいでしょう。

※ 屋外に出す時は、可能ならレインコートや動物用の衣服
※ で被毛をカバーしましょう。

※ 地面付近は、放射性物質がたまっている可能性があります。
※ 動物は地面に近いので、特に注意が必要です。


※ 草の葉の表面にも放射性物質が付着している可能性があります。
※ 動物が散歩中に食べることがありますので、注意しましょう。
※ 
※ 雨の後の水たまりには、放射性物質が濃縮されている可能性があります。
※ 動物が水たまりの水を飲んだり、
※ 水たまりに入ったりしないようにしましょう。
※ ※ 足先と足の毛は、地面からのホコリや水しぶきが付着しやすい部位です。
※ 散歩から帰ったら、洗いましょう。


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【動物のけが・病気への応急処置】

※ 人間のお薬は絶対あげないでください。
※ 中毒死することがあります。

※ ご注意ください。
※ けがをした動物は、気が立っています。
※ 噛みつくことがあります。

※ 無理なら、応急処置はせず動物病院へ
※ 移送しましょう。

※ 捕獲する場合は、厚手の毛布等を
※ ご利用ください。




ケガをしている場合:
清浄な水で、傷口を洗ってください。
人が咬まれないように気をつけてください。


骨折が疑われる場合:
その部位にさわらないようにします。
動物を落ち着かせて、できるだけ暴れないよう
にします。


下痢・嘔吐をした場合:
汚物を処理する場合は、ビニール袋や使い捨て手袋を使うなどして 直接汚物にふれないようにしましょう。
絶食を1日。水も少なめに。

人間用の下痢止め薬は使わないでください。
(お手持ちのお薬の品名、成分が記載されている場合、 動物病院に使えるかどうか確認してください。)


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【動物病院への移送】


まず、至近の動物病院に電話して対応可能か
ご確認ください。

※ ご注意ください。
※ けがをした動物は、気が立っています。
※ 噛みつくことがあります。

※ 捕獲する場合は、厚手の毛布等を
※ ご利用ください。

動物病院に移送される場合は、

ケージに入れてお連れください。

ケージが無い場合、小型の動物なら段ボール箱が使えます。

猫は、洗濯ネットに入れることができます。

わんちゃんは必ずリードをつけてお連れください。

ケージに入れる場合でも、リードはつけておいてください。


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【人の応急処置】


人が動物に咬まれたり、引っかかれた場合:

受傷部位をすぐに清浄な水で洗ってください。

至急(1日以内に)、人間の病院を受診してください。

咬まれた際の状況
(いつ、どこで、だれが、どの動物に、どこを咬まれた)
を記録しておいてください。

犬の場合、狂犬病ワクチンの接種歴を確認してください。


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【飼う場所】


倒壊、火災、水害、ガラス破片、風雨、土砂崩れ
等の危険が無い場所。

持病のある動物、高齢の動物は、適温の場所
(冬季は暖かい場所。夏季は涼しい場所。)

それまで飼っていた場所が、安全なら
無理に移動させる必要はありません。
飼い主様の避難場所にあわせてご検討ください。


※ 放さないでください。
※ 事故にあう危険、他の人に危害を加える可能性
※ 伝染病予防の目的で、捕獲される可能性
※ があります。


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【食べ物】


ドライフードは濡れたり、蒸れたりしていないことを確認してください。
臭いが変な場合は、捨ててください。


缶入りのフードは、冷蔵できない場合、開封後1日を限度として
あげてください。


フードが枯渇して入手困難な場合、
以下のことに留意しながら、人間の食べ物で代用してください。

×××××××××××××××
 絶対あげてはいけないもの 
×××××××××××××××

×ネギ類(タマネギ、ニンニク、ノビル等)、
×キシリトール(甘味料)、
×チョコレート、コーヒー、ココア
×コショウなどの香辛料(ソーセージにも含まれます)、
×干しブドウ、
×生魚(内臓に毒があります)
×古い食べ物(人間が食べない方が良いものは、動物
× だってお腹をこわします!)
その他。。お尋ねください。


× あげない方がよいもの ×
×塩分が多いもの、しょうゆ、ソース
×牛乳(猫は特に注意)
×生肉(腐敗していることがあります)
×生たまご(ビタミンが分解されます)
×殻つきのエビ・カニ(消化器をきずつけます)
×鶏など動物の骨(消化器をきずつけます)
×

○あげてもよいもの
(ただし、その食物にアレルギーのある動物は×)
(まず少量あげてみて、下痢しないか?元気はどうか?
半日ほど様子をみて下さい。)

○ご飯、食パン、菓子パン(塩辛くないもの)
○ゆでうどん、ゆでパスタ(味付けしてないもの)
○火をとおした肉、ゆでた肉(味付けしていないもの)
○ゆでた卵、たまご焼き
○ゆでた野菜(キャベツ、レタス、小松菜など)
○とうふ、油揚げ(そのまま、味付けなしで)


△あまり良くないが、他に無ければあげて良いもの
(ただし、その食物にアレルギーのある動物は×)

△魚肉ソーセージ
△シーチキン
△チーズ(できるだけ塩からくないもの)
△せんべいなどのお菓子(できるだけ塩からくないもの)



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【水】

※ 人が飲める水をあげてください。

井戸水、川の水など普段あげていない水をあげる場合は、
煮沸消毒したものをあげてください。

犬や猫の場合、体重1キロあたり1日に約100ミリリットル
必要です。

体重10キロの犬なら1日1リットル、7日で7リットル必要です。
その子の体調や気候に応じて増減して下さい。


※ お茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒー、ココア、一部のコーラ
※(カフェインとその類縁物質を含む飲み物)などは、動物には有害です。



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【ストレス、吠え】

動物が落ち着かず、
吠え続ける、
自分の体を傷つける、
おもらしする、
などの行動がみられた場合、できるだけ、そばに居て落ち着かせてください。

動物は、環境が変わると不安になります。
今まで飼っていた場所が安全で、飼い主様がお世話できる場所なら、
無理に移動する必要はありません。

※ 治まらない場合、動物病院で鎮静を目的としたお薬を
※ 処方してもらってください。

ケガ等が原因で、落ち着かない行動がみられる場合もありますので、
可能な限り、動物病院で診察をうけてください。


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【散歩・運動】

日頃から散歩、運動している場合は
可能なかぎりでよいので、通常どうりにしてください。

(※ 放射性物質が飛来した後は、屋外での散歩は避けましょう。)


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【野生動物・野鳥】

※ ケガ等で弱っている野生動物には触れないでください!!
※ SARS、鳥インフルエンザ、その他、人命にかかわる伝染病に
※ 感染している可能性があります。

※ 当院は、院内感染予防の意味から原則として野生動物、
※ 野鳥の診療はいたしかねます。

野生動物、野鳥の保護については、
茨城県  生活環境部 環境政策課
〒310-8555 茨城県水戸市笠原町978-6
Tel:029-301-2940
Fax:029-301-2949
までご連絡ください。


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【災害への備え】

@ フードの備蓄(1週間分以上)
A 水の備蓄(3日〜1週間分以上。
   動物の体重1kgあたり一日100ml以上、
   10kgなら1日あたり1リットル以上)
B 避難場所の確認

  避難場所で他の飼い主様の迷惑とならないよう、
C ワクチン、寄生虫、ノミダニ予防
D しつけ、人慣れ

E 持病があれば、お薬のストック
F マイクロチップ、または迷子札
G 親戚やご友人で一時的に預かってもらえる方


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