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荒様 LIFEの皆様
筑波は真っ白銀世界です. 幾つかにわけてレスいたします.
1.接触時間について.
荒さん:> だいぶレスが遅くなってしまいましたが、分子認識を定量的に考えたいと
いう
> ときに、分子が接触したとき拡散による効果しか考えられない場合よりも長い
> 時間分子どうしが接触していたとすると、なんらかの相互作用があると考えら
> れる、とすると、任意の分子間での接触時間というものは定量的な指標になら
> ないでしょうか?
飯田:
DNAなんかの場合は長くて,オゾンなんかの場合は短いとか言うわけですね?
んー.上の例でもう少し説明していただけますか?
(荒さんのイメージとかなり違うかもしれませんが,相互作用時間で思いつくのは,
ミーンフリーパスです. 統計力学には,平均自由飛程(mean free path)という概
念があります(有光先生のうけうり).相互作用しないでどれだけ飛ぶかということ
ですが,これこそ局所平衡仮定が有効な時空間スケールを決めている概念です.時間
スケールは,そのパスの次の衝突までの平均時間が決めます.そのアナロジーでいく
と分子間の接触によって相互作用している時間が短ければ,次の相互作用をするまで
の時間も短く,ひとまとまりとして扱える系の大きさが小さいことになります.(も
ちろん,ガスとか水溶液とか,濃度とかの条件は全て同じとして,比較するとです
が).接触時間は,こうした系のスケールの指標にはなると思います.)
(つづく)
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