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[life:00954] Re: Nature article: Hypercycles, BIF |
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AUTHOR |
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Kazuhiro Iida <iidakek@***.***> |
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横林様 LIFEの皆様
こんにちは,日本はもうすぐおやつの時間です.:)
飯田:> > Leeさんの実験に戻りますが,「肯定的意見」以外にどんな
> > 新しい事実が得られたでしょうか?
横林さん:
> 「肯定的意見」とは具体的に何を指すのかわかりませんが、
> 実験の結果は論文を読んでいただければわかると思います。
ペプチドの自己触媒系を2種類組み合わせると,単一種類の
場合と比べて回収率が劇的に向上する.この反応系を分析す
るに,アイゲンのハイパーサイクル系が構成されていること
が確認された.という報告ですよね.DNAなど相補性が高く
安定した物質でなく,原始環境下でより多く作られたと思わ
れるペプチド系で,それを実現して見せた.起原に関する理
論と現実とのギャップが,ぐんと浅くなったというのが肯定的
意見です.
ハイパーサイクル系のシミュレーションでは想像できない結果
を「新しい事実」と書きました.
飯田:
> > 横林さんやLeeさんのグループでおっしゃる自己複製って,
> > 何でしょうか? 自己触媒反応?
> > 先日ご紹介した Kiedrawskiの実験は,それとどう違い
> > ますか?
横林さん:
> 分子認識を伴う自己触媒反応です。別の言い方では情報伝
> 達があるかないかが、単なる自己触媒と自己複製を区別す
> ると考えています。例えばLuigiのミセルの自己複製は(
> 我々の定義での)狭義の自己複製系とは区別しています。
情報の伝達,これを自己触媒系と自己複製系の違いと考えられる
わけですね.意地悪なようですが,ここで言う情報とは何を意味
するのでしょうか?自己触媒反応でも,立体構造が持つ情報が
生成される分子に伝達されていますね.実は私も何度と無く考え
てみてるんですが,まだキチンと定式化できてないんです.
配列情報とか呼ばれてる情報,これが何なのか?
横林,Leeグループでは,ここでいう情報をどう定義され
ますか?
とても興味があります.
飯田@NEC基礎研究所
--
Kazuhiro Iida, "Life and Evolution '98 --> "
Fundamental Research Laboratories, NEC Corporation,
34 Miyuki-ga-Oka, Tsukuba, Ibaraki, 305-8501 Japan.
Phone +81(298)50-1142, Facsimile +81(298)56-6136.
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