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[life:00950] Re: Nature article: Hypercycles, BIF |
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AUTHOR |
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Yohei Yokobayashi <yohei@***.***> |
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横林@Scrippsです。
On Tue, 15 Dec 1998 09:08:16 +0900
Kazuhiro Iida <iidakek@***.***> wrote:
> 「疑問」使われた物質,系は,反応が起こるべく設計された,
> いわばデジタル系に思えます.この系をもって,理論
> 上予測された事象を再現することと,コンピュータシミュレー
> ションの結果との違いを挙げるとすればどこでしょうか?
我々の実験は必ずしも理論上予測された事象を再現す
るとは限りません。実際、ペプチドの自己複製系は分
子レベルで見ると非常に複雑で、単にA、Bのフラグメ
ントがCのテンプレート効果で縮合するといった理想
化された速度論だけでは多くの実験結果を記述するに
は不十分です。シミュレーションは事象の本質を抽出
したモデルとして非常に有用だと思います。実際は「
反応が起こるべく設計された」ようにみえる系でもき
れいにシミュレーションでコンピュータ上で定量的に
再現するのは極めて難しくシミュレーションはあくま
で我々は我々の系の仕組みを半定量的に理解するため
の道具だと思っています。言い方が極端かもしれませ
んが私は実験の結果を理解する手助けに理論やシミュ
レーションを参考にする立場で、単に理論上の予測を
忠実に再現するために実験をしているのではありませ
ん。もちろん結果的にそうなることもありますし、そ
うなっても重要な知見が得られたことになると思いま
すが、時には実際の実験で理論の限界が明らかになっ
たりすることもあるのではないかと思っています。
> 横林さん個人的には,どのような系が合成できたら
> 生物の起原を再現したというに満足で,Leeさんの
> グループとしては,どのような系が合成できたら
> 満足なのでしょうか? 大変興味があるので,ゆっくり
> レスでも結構です.お聞かせ下さい. :)
実験家としてはあまり途方も無い目標を立ててもやる
気がでないので、私の考えとしては(おそらくボスも
似たような考えだと思いますが)「自己複製ができて
かつダーウィン的進化が可能な系」ということになる
と思います。卒業までにできたらPh.D.二つくらい貰
えると思いますが :-)
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Yohei Yokobayashi
yohei@***.***
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