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生命の起源 #773 : LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life study
LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
773
DATE
06/18/1998 12:06:49 AM
TITLE
[life:00773] Re: Proteome project
AUTHOR
"Kazuhiro Iida
BODY


前田様 荒様 LIFEの皆様

(つづき)

前田さん:
> 詳しくは覚えてないですが、血液凝固系の蛋白群ってプロ蛋白質を切って蛋白質
> へ切って機能を出すカスケードだったと思います。ただ、このプロテアーゼ群が
> 他の蛋白質を切るかどうかはちょっと知りません。

飯田:
はいはい.フィブリノゲン→フィブリンの反応ですね!わすれてました.

>飯田: >一般に,その蛋白質が存在する場合と,そうでない場合で反応量が何倍
> >違うと活性有りと判断するのでしょうか.
>
前田さん:
> 何倍っていうふうに測れるのかしらん?
> 実際には活性化エネルギーが低くなるとかの効果があるはずなので、何倍とかと
> いう速度の問題になってくるはずなのですが、多くは差があると活性ありと判定
> しているのでは?

飯田:
うーむ.Kmとかで判定するんじゃないんですね.
むしろ,主観的にあるなしの判定がされるわけですか.
Kmがいくらの活性とか,量的にわかってしまうので,
「ある/なし」という定性的な判定をするのはあまり意味がないん
でしょうね.


荒さん:
> 一般に酵素の基質は試験管内で実験する限り、幅はある方が普通でしょう。
> 生体内ではそれらの基質のうち、その酵素の局在する空間にどれがあるかとか
> いうことで「生理的に意味のある機能」を特定したりしますが、その生体内の
中略..
> 構造のゆらぎはかなり大きいのが普通なのではないでしょうか。実験屋もそれ
> らのメジャーなタイプを生体から抽出して実験できるだけなんですよね。もちろん
> 解像度をあげるべく日々努力はつまれているのですが。
>
> 活性測定では活性が高い方が測定が楽なので、測定する溶液組成条件は人為的に
> 経験的最適化が行われます。実際にはよくわからないけどこれいれたら活性が上
> がったとか。ただこれも高い方がより生体内の条件を再現しているかどうかはわ
> かりません。ただ酵素の物性としてはこうだ、ということはわかります。


飯田:
「生理的に意味のある機能」.なるほど! これは盲点でした.
例えば,細胞の中もほとんど固体に近いぐらい,ぎっしり分子がつまって
いて,基質と自由に出くわせるかはわかりませんね.

余談ですが,ワトソンクリックのワトソンさんが,バクテリアの
内部には,10^6オーダーの高分子が含まれると推計しています.
大腸菌の容積が,だいたい10^−18立方メートルだから
それが全部同じ分子だったとして10μM程度の濃度,
大腸菌の遺伝子数は,約3000だから,単純に割ると(^^;)
個々の蛋白質は,1/300μMぐらいの濃度で存在しているちゅう
計算です.(なんという大ざっぱな計算だろう.)

10μMとか1/300μMとかいう濃度.
これって,濃いとは思えないですけれど.
濃いですか??実験サイドから見ると?

飯田@NEC
--
"Life and Evolution '98"
Kazuhiro Iida,
Fundamental Research Laboratories, NEC Corporation,
34 Miyuki-ga-Oka, Tsukuba, Ibaraki, 305-8501 Japan.
TEL +81(298)50-1142, FAX +81(298)56-6136.--
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34 Miyuki-ga-Oka, Tsukuba, Ibaraki, 305-8501 Japan.
TEL +81(298)50-1142, FAX +81(298)56-6136.
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