|
前田様 LIFEの皆様
前田さん:
> 複数の基質特異性とはいかなくても例えばP450はかなり幅広い基質を利用
> するはずですし、アルデヒド還元酵素はアルデヒド基を持つ低分子ならた
> いていのものは還元すると聞いています。
> ともかく私の感じでは、必ずしも進化的に見て高いと言われる生物の酵素
> 全てがある特定の機能に特化しているわけでもなく、いろいろとりまぜて
> 存在しているように思います。
飯田:
ということは,現存する生命の中の代謝系は,Kauffmanの言葉
でいう supra critical状態に近いのかな.
(但し,Kauffmanの理論は,酵素が酵素自体を基質として
切ったりつないだりしているような,高分子集団
ですから,いちがいにsupra critialとは言えないですね.)
特定のタンパク質を切ったり,つないだりする酵素ってご存知
ですか??
私,ペプチドホルモンの前駆体を切る酵素があるのは知ってる
のですが(例えば,pro-opiomelanocortinからACTHができると
かの場合)それが,他の蛋白質も切るとかは聞いたことがあ
りません.
>飯田: >(触媒活性も,たぶん高いのでしょう?)
>
前田さん:
> これについては私の酵素はかなり触媒活性は高いですが、他のカルボニル
> 還元酵素はこれよりも活性が約1?2オーダー下がります。
>
> ですから、触媒活性が高いというのも何を基準に高いというかという判定
> 基準が必要かもしれません。
飯田:
一般に,その蛋白質が存在する場合と,そうでない場合で反応量が何倍
違うと活性有りと判断するのでしょうか.
>前田さん:
>ここで基質は,残基レベルで想定しています.
>
> 残基というのはこの場合ケト基のことですか?(^^;)
>
> #残基とは普通蛋白質におけるアミノ酸、DNA, RNAにおけるヌクレオチドを
> #指すときだけに使われる言葉だと思いましたが・・・。
飯田: あ,間違えました.residue でなく,moietyの意味です.
(馬脚を露わにする飯田)
--
"Life and Evolution '98"
Kazuhiro Iida,
Fundamental Research Laboratories, NEC Corporation,
34 Miyuki-ga-Oka, Tsukuba, Ibaraki, 305-8501 Japan.
TEL +81(298)50-1142, FAX +81(298)56-6136.
----- |
|
|