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生命の起源 #647 : LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life study
LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
647
DATE
04/10/1998 01:45:55 AM
TITLE
[life:000647] Re: Endsymbionts hypothesis
AUTHOR
"M.MAEDA" <mmaeda@***.***>
BODY


前田@生物研です。

学生の時に勉強したことしか知らないのですけど、ちょっとだけ。

松浦さん:
> で,私が最も興味を持っているのは,免疫反応の大きさと時間です.2度同じ
> 抗原に遭遇したような場合,1度目と2度目では反応の大きさもそれに
> かかる時間も違います.ということは,1度目の反応の時点で免疫系内における
> 何かが変化しているはずで,それはいったい何なのか? というこです.
> で,それを私は抗原提示の段階で,何らかの変化が起こるのではないかと
> 思っていたわけです.

以下はあくまでも私の理解ですが・・・。
まず、免疫反応というのが何を指すのかというのを考えると、普通は抗体価が
上がるというようなことをいうのだと思います。つまり

抗原が生体内に入る−>抗体産生細胞ができる−>抗体が産生される

というプロセスを原因−結果として見ているわけです。もちろん、途中段階に
はもっと細かいプロセスがあるはずですが、ここではおおまかに簡略化してい
ます。最初に抗原にさらされた場合はこのプロセスのすべてが起こって結果が
生じるわけですが2度め以後はこの2番目からのプロセスでよいわけで時間が
短縮されるというのは妥当なところだと思います。

荒さん:
>あまり詳しくはないのですが、抗体作製のための遺伝子は、微細な部品遺伝子
>をたくさん持っていて、それをいくつか組み合わせてある1つの抗体をつくって
>いて、どれかがきく、ということがわかるとそれを大量生産するので、おおもと
>の遺伝子は変わらず、そのできた取り出し機構を保存していくことで、2度目の
>反応速度がちがうのではないかと思います。抗体作製のための遺伝子は全てあわ
>せるとバクテリアの全ゲノムを超えるほどの巨大なものだとどこかで聞いた気が
>します(少しあやふやです)。

簡単に言ってしまえば、抗体を作成する細胞の側で、ある特別な抗体を作ると
いうことが決まると残りの遺伝子は捨てられるということだったと思います。

つまり最初の遺伝子は

配列1:---(A1)(A2)(A3)(A4)---(J1)(J2)---(B1)(B2)(B3)---

というようなものだったとしますと、ある、

配列2:---(A1)(J1)(B1)---

というならびが有効だということになると配列1を組み替えて配列2になるよ
うに途中の配列が取り除かれるというのが利根川先生の説だったと思います。
#間違っていたらどなたか訂正してください。m(_ _)m

松浦さん:
>利根川進の遺伝子再構成のことでしょうか? 私が知っている限りでは,
>遺伝子再構成は全くのランダムで再現性がないというものですが,実は
>そうではないのかもしれませんね.

なので再構成はまったくのランダムなのだと理解しています。

松浦さん:
>とすると,その組み合わせ機構がどこにどのような形で保存されるのかという
>問題になりますね.保存されるべき組み合わせ機構は,時間とともに増加して
>いくわけですから,有限個しか保存できないのか,それとも(理論上は)無限に
>保存できるのかで大きく違ってくるはずですね.

私の理解ではこういう役割の特化した抗体産生細胞がどんどんできていくのだ
と考えています。が、有限かどうかということはちょっとわかりません。

間違っていたらご教授いただけると幸いです。


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MAEDA Miki
o(>_<)o mmaeda@***.***



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