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松浦@JTS研究部です.
At 9:20 AM 1998.4.10 +0900, Takeshi Ara wrote:
>あまり詳しくはないのですが、抗体作製のための遺伝子は、微細な部品遺伝子
>をたくさん持っていて、それをいくつか組み合わせてある1つの抗体をつくって
>いて、どれかがきく、ということがわかるとそれを大量生産するので、おおもと
>の遺伝子は変わらず、そのできた取り出し機構を保存していくことで、2度目の
>反応速度がちがうのではないかと思います。抗体作製のための遺伝子は全てあわ
>せるとバクテリアの全ゲノムを超えるほどの巨大なものだとどこかで聞いた気が
>します(少しあやふやです)。
利根川進の遺伝子再構成のことでしょうか? 私が知っている限りでは,
遺伝子再構成は全くのランダムで再現性がないというものですが,実は
そうではないのかもしれませんね.
とすると,その組み合わせ機構がどこにどのような形で保存されるのかという
問題になりますね.保存されるべき組み合わせ機構は,時間とともに増加して
いくわけですから,有限個しか保存できないのか,それとも(理論上は)無限に
保存できるのかで大きく違ってくるはずですね.
それが記憶細胞なのかもしれませんが,私は記憶細胞というのはかなり
怪しいものだと考えてます.現在までに知られている免疫系のダイナミクスと
比べてみて,記憶細胞はあまりにも都合良くできすぎていると思いませんか?
>多細胞系では、外来遺伝子がゲノムに取り込まれた場合、その細胞の直接子孫群
>にはその遺伝子が残りますが、次世代にもちこすには生殖細胞に組み込まれない
>といけませんね。ただそうした場合は不稔や不妊などで抹消されるような機構が
>あるような気がしますが。単細胞生物では水平遺伝(だったでしょうか?)でだ
>いぶ遺伝子のやりとりは起こっているという主張はありますね。
生殖細胞に外来遺伝子の断片が組み込まれるとなると,ラマルク的な進化が
実現されることになるのですね.これもたいへん興味深いです.
□■ 松浦 賢一 (株)ジャパンテクニカルソフトウェア 研究部
■□ matsuura@***.*** Reseach Department, JTS Co., Ltd.
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