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生命の起源 #644 : LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life study
LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
644
DATE
04/10/1998 09:16:28 AM
TITLE
[life:000644] Re: Endsymbionts hypothesis
AUTHOR
"Takeshi Ara 荒武 京都大学大学院" <ara@***.***>
BODY


荒@京大農です。

>松浦さん:
> で,私が最も興味を持っているのは,免疫反応の大きさと時間です.2度同じ
> 抗原に遭遇したような場合,1度目と2度目では反応の大きさもそれに
> かかる時間も違います.ということは,1度目の反応の時点で免疫系内における
> 何かが変化しているはずで,それはいったい何なのか? というこです.
> で,それを私は抗原提示の段階で,何らかの変化が起こるのではないかと
> 思っていたわけです.
>
>飯田:
>教科書的には,メモリーセルが存在するからとされています.
>(先の抗原への暴露で選択されたクローンが生き残っていて,次の抗原が
>くるのを,今か今かと待っている状態です.驚異的なのは,その
>持続力10年を経てもまだ残っているらしいです.同じ細胞が残っている
>のかどうかは存じませんが.)

あまり詳しくはないのですが、抗体作製のための遺伝子は、微細な部品遺伝子
をたくさん持っていて、それをいくつか組み合わせてある1つの抗体をつくって
いて、どれかがきく、ということがわかるとそれを大量生産するので、おおもと
の遺伝子は変わらず、そのできた取り出し機構を保存していくことで、2度目の
反応速度がちがうのではないかと思います。抗体作製のための遺伝子は全てあわ
せるとバクテリアの全ゲノムを超えるほどの巨大なものだとどこかで聞いた気が
します(少しあやふやです)。


>それと,ウィルスが様々な経路で感染を繰り返しながら,感染した細胞の
>遺伝子を媒介しているという話も聞いたことがあります.生体を構成する細胞に
>おいては,ほとんど遺伝子の変化は起きないのかもしれませんが,外来の
>異物と頻繁に接触する免疫細胞においては,遺伝子の変化がおきてもおかしく
>ないと思うのですが.

多細胞系では、外来遺伝子がゲノムに取り込まれた場合、その細胞の直接子孫群
にはその遺伝子が残りますが、次世代にもちこすには生殖細胞に組み込まれない
といけませんね。ただそうした場合は不稔や不妊などで抹消されるような機構が
あるような気がしますが。単細胞生物では水平遺伝(だったでしょうか?)でだ
いぶ遺伝子のやりとりは起こっているという主張はありますね。


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荒 武 (Takeshi Ara)
京都大学 農学研究科 農芸化学専攻 植物栄養学研究室
Tel : 075-753-6108 FAX: 075-753-6128
e-Mail : ara@***.***
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