|
(つづき)
で,私の発表ですが,
先日書いた論文のストラテジーを
自己触媒反応系を例に説明しました.
そのストラテジーとは,
1.Physical criteria を設ける.
2.現存する生物の振る舞いをモデル化する.
3.先の criteria を満たす部分系のシステム構造を得る.
という単純なものです.
physical criteria とは,生命が満たすべき必要条件,
あるいは生命の物理的属性を式に書きくだしたものです.
例えば,エントロピーの局所的減少 dS/dt < 0などです.
それらを体系的にまとめようと思っております.
(生命の physical criteria については,奥が深いので
別のスレッド What is lifeで議論中です.結果をデータ
ベース化してどこかのURLで公開できればと思っております.)
Eigenのハイパーサイクル,Kauffmanのautocatalytic set
Cairn-smithのcrystal lifeその他の仮説がなかなか認めら
れない理由には,
1.その系を自然合成する実験結果が得られていないことの他
に,
2.ではそれが生命なのか?という問いに答えにくいという
ことが挙げられます.上のストラテジーでは,それに一言で
答えるかわりに,生命の物理的属性の全てもしくは一部を客観
的に幾つも満たすか否かを明示することで答えようとするもの
です.
まず,属性あるいは物差しを明示しておくことは,幾つかの
意味で,生命のシステム構造を探すのに便利です.
発表内容で具体的に説明いたしますと,
(つづく)
飯田@NEC
--
"Life and Evolution '97"
Kazuhiro Iida,
Fundamental Research Laboratories, NEC Corporation,
34 Miyuki-ga-Oka, Tsukuba, Ibaraki, 305-8501 Japan.
TEL +81(298)50-1142, FAX +81(298)56-6136.
----- |
|
|