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高橋様 LIFEの皆様
(つづき)
>飯田: ハイパーサイクルは,
> 1)触媒のテンプレートと
> 2)そのテンプレートを翻訳してできる触媒,それから,
> 3)テンプレートと触媒の合成の基質となる低分子物質のふんだんな供給
> を前提としています.
>
> さらに,その系の進化(もしくは構造変化)は,1)のテンプレートに
> 生じる突然変異が原因とされています.
高橋さん:
もし、遺伝子や遺伝子発現系も含めた力学系がハイパーサイクルの様な
系を成していたらどうなるでしょうか?(遺伝子に対する修飾や変異が
飯田:
その可能性は大いにあると思います.遺伝子の複製系と翻訳系の関係を詳細に
調べると,そういう関係が見いだされるかもしれません.電子化細胞のデータ
ベースで調べてみませんか?
高橋さん:
外部の要因のみならず内部の要因からも起き得るという前提が必要ですが)
あるいは、代謝系のみで情報の継承が起き得るとしたら、ハイパーサイクル様
の系の運命にどんな影響を与えるでしょうか?
こういう視点からの研究があったらおもしろいとおもうですが、
御存知ないですか?
飯田:
大変面白い視点です.残念ながら知りません.
物質的遺伝情報 → 力学系構造
↑ ↓ ← 環境
物質的遺伝情報 ← 力学系構造
といったラマルク的な進化の図式になるかもしれません.
>飯田:うろ覚えですが,最近,全く人工的にハイパー
> サイクルを in vitroで構成したという論文が,NatureだかScience
> だかに載ってたと思います.調べておきます.
高橋さん:
これは重要ですね。どの号でしょうか??
飯田:
もう少しお待ち下さい.
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"Life and Evolution '97"
Kazuhiro Iida,
Fundamental Research Laboratories, NEC Corporation,
34 Miyuki-ga-Oka, Tsukuba, Ibaraki, 305-8501 Japan.
TEL +81(298)50-1142, FAX +81(298)56-6136.
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