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生命の起源 #552 : LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life study
LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
552
DATE
01/20/1998 12:02:01 AM
TITLE
[life:000552] Re: Gene and Evolution
AUTHOR
"Kenichi Matsuura 松浦賢一 JTS研究部" <matsuura@***.***>
BODY


松浦@JTS研究部です.

At 8:37 1/20/98 +0900, Chiba Kazuhiro wrote:
>ただ,ある環境に特化した構造を持つようになるのではなくて,どのような環
>境にも適応することができるように構造を変える,ということも考えられます
>よね.
>その場合,そのような構造を維持するためのリスクが大きくなってしまい,進
>化することができない,という感じで解釈されるのですかね.

動的環境または長い時系列を前提とした進化を考えると,千葉さんの
おっしゃっる通りだと思います.で,環境に特化した構造を持つというのは,
静的な環境または短い時系列で進化をとらえたときの見方ですね.

で,進化というものは,千葉さんのおっしゃるような,長いスパンで動的な
環境を前提として議論されるべきなのでしょう.

そうなると,環境が変化する速度と,進化によって個体(種)が構造を変える速度
というのが問題になりますね.個体の速度があまりにも遅く,環境適応性が
著しく低下すると,その個体(種)は生存不能(絶滅)となる,という解釈が
できると思います. 

私が知らないだけかもしれませんが,動的環境において十分な
パフォーマンスが認められるような進化的計算理論は,
現在のところないと思います.

もちろん,あらゆる動的環境を考慮したものを打ち立てるのは不可能ですが,
ある特定の動的環境のクラスについては十分なパフォーマンスを出すような
進化的計算理論を構築することは可能だと思っています.

たとえば,変動に周期性があるような動的環境のクラスなら,それなりの
ものを作ることができると思います.もしも変動がカオス的なら,
ほとんどお手上げ状態ですが.

こういうのは,ちゃんと数理モデルを作って議論する必要がありますね.

□■ 松浦 賢一 (株)ジャパンテクニカルソフトウェア 研究部
■□ matsuura@***.*** Reseach Department, JTS Co., Ltd.



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