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松野先生 LIFEの皆様
>飯田:例えば,次のような関係
>$dot{x} = x $ -(1)
>がある時,この微分方程式は x という現在形から始めて現在進行形に至る
>記述と考えて良いのでしょうか?
松野先生:
運動方程式を認めると、いつの現在でも成り立つ不変な
もの、例えば方程式の不変な形そのもの、を前提とします。
それから導かれる現在進行形は可能な進行形のうちの極め
て一部でしかありません。運動方程式で生物種の絶滅を議
論することは不可能ではありませんが、とてつもなく難し
いことだと思っています。
飯田:
1.確かに,方程式の形自体が変わるような状況は大変書きにくいです.
しかし,そうした状況もまた,全体の視点で書けないでしょうか?
もし,全体系の遷移が特定の方程式群で与えられていたとしても,
その系の一部分だけを取り上げてみると,その中で生じた遷移をもとに
全体系の遷移を決めている先の方程式群を推し量ることは難しいでしょう.
言い換えれば,その部分系の遷移を記述した方程式は,必ずしも先の方程式
群と必ずしも一致しないでしょう.つまり部分系の取り方によって,
その部分系の遷移方程式が変わると言えないでしょうか?
(もちろん全体の視点は,仮想的な視点ではありますが,生命進化等
の難しい現象を除けば,自然現象を非常に簡潔に記述できる視点
なので,これをうまく使って,生命進化なども記述できるように
なればと考えております.)
2. 方程式の形式自体が変わることがあり得るとして,
$dot{x} = f(x,t) -(3) $ (fは,ある関数)
と書いたといたしまして,
$dot{x}$を現在進行形と呼んで良いでしょうか?
3. 1万語の解説を拝読したいです.
飯田@NEC
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"Life and Evolution '97"
Kazuhiro Iida,
Fundamental Research Laboratories, NEC Corporation,
34 Miyuki-ga-Oka, Tsukuba, Ibaraki, 305 Japan.
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