生命の起源フォーラム (ORIGINS OF LIFE FORUM) - help
生命の起源フォーラム (ORIGINS OF LIFE FORUM)
Welcome to 生命の起源フォーラム (ORIGINS OF LIFE FORUM) - help -
生命の起源 #497 : LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life study
LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
497
DATE
01/12/1998 03:33:25 AM
TITLE
[life:000497] Re: Marine Origins
AUTHOR
"Kazuhiro Iida 飯田一浩 NEC基礎研究所" <iida@***.***>
BODY


松浦 様 LIFEの皆様

飯田:
>プログラム → 実行評価 → 新しいプログラム →
>といったシーケンスの遷移を考えてはどうでしょう.

松浦さん:
これは,進化のための遺伝的操作もまた,遺伝子に
埋め込まれているという解釈でよろしいですか?

飯田:
進化のための遺伝子操作といえるかどうか知りませんが,
大腸菌のような,遺伝子が対になっていない生物では,
複製エラーを修復するための酵素が幾つかあります.
それらの酵素の遺伝子がやられると突然変異率が高く
なります.
この修復系の活性が上下すると,それに応じて,突然
変異率も上下することになります.
そうした機構が環境に応じて進化することに役立つ
可能性はあります.

(突然変異率を場合に応じて変えるのは,GAでも
やられている手段ですよね.)


余談ですが,参考になるかもしれないので一言.
2重らせんになっている核酸には,ご存知のとうり
リーディング鎖とラギング鎖があって,ラギング鎖では,
コピーミスが頻繁に起こることが知られています.
でも,リーディング鎖の配列は,かならず保存されることから,
最良?の配列は残しながら,片方の鎖で進化の冒険をするという
戦略がとられていると主張している人(確か,三共製薬?の古沢さん)
がいて,けっこう皆に受け入れられてきています.
こういう戦略だと,一度旨くいった配列は失われにくいですから
ラチェットの歯のように,逆戻りせず,適応が進むことになります.
(進化のラチェットととでも呼ぶと良いと思います.)

あと,
GAや,遺伝子関係の話題は,スレッドを分けられること
をおすすめします. :)

飯田@NEC
--
"Life and Evolution '97"
Kazuhiro Iida,
Fundamental Research Laboratories, NEC Corporation,
34 Miyuki-ga-Oka, Tsukuba, Ibaraki, 305 Japan.
TEL +81(298)50-1142, FAX +81(298)56-6136.



-----
Go to page top