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荒 様 LIFEの皆様
おはようございます.
飯田: >の中には,シアノペンタアセチレン($ HC_{11}N $)みたいな,そこそこ
>長い炭素鎖を持った物質も検出されているようですし,あるいは
>長鎖脂肪酸も?と僅かに期待しております.
荒さん: 生物の脂質合成ではC-Cの伸長反応にはS(イオウ)が(実際は-SH)関与
しています。その場合の基質も酵素の活性中心も-SHを持っています。
飯田:
アセチルCoAのことですね.自然界でいきなりCoAのような物質ができたら,
脂質合成もありえるのかなあ.CoAは,ADPに似た物質とパントテン酸と
チオエタノールアミンが,この順番に結合したものですが,こういう物質の
自然合成は知られているんでしょうか?
-SH チオール基が使われているというのは,意味深.
硫黄に富む火山由来の熱水の周辺では,チオアルコールぐらいは,
自然合成されてもおかしくないとは思うのですが.
うーん,情報不足.
(# 三田さん助けて下さい.)
あと,余談ですが,
少なくとも高等動物で見られる脂肪酸のほとんどは,偶数の炭素
(16個,18個が多い)からなる脂肪酸で,シアノペンタアセチレンの
ように奇数個の炭素鎖から成るものは,ほとんどみられません.これは,
アセチルCoAが合成の素材になっているからかもしれませんが,これも,
何かの選択の結果には違いないでしょう.
飯田@NEC
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"Life and Evolution '97"
Kazuhiro Iida,
Fundamental Research Laboratories, NEC Corporation,
34 Miyuki-ga-Oka, Tsukuba, Ibaraki, 305 Japan.
TEL +81(298)50-1142, FAX +81(298)56-6136.
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