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高橋です。
| まず,生命を理解するのに,様々な視点があって良いと思います.
| それらの視点の分かれ目は,思うに
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| 1.実験できることと,できないことを区別するか否か?
理論の適用範囲を「実験できる系」つまり我々が知る生命のみに
限ることさえしなければ、一つひとつの仕事の対象はどちらであっても
構わないとおもいます。
| 2.モデルと現象の間にある「複雑さのギャップ」を認めるか否か?
システム論が扱うようなシステムモデルと、物理学が扱うような原理、
つまり物理法則はどちらも現象を単純化して把えられるという
点で似ていますが、本質的には全く別のものです。
・システムモデルは現象をその内部に包含しているので本質論としては
システムモデルの提示は現象の説明と同値です。
つまり両者は一体のもので「複雑さのギャップ」云々は愚問です。
・しかしながら、現象は原理の外部にあります。したがって原理から
現象を再構成するという手続きが必要になり、その過程においては
原理の適用回数 S と個々の原理の適用に必要な単位計算量 O_u の積が、
仮に系の構成要素の数をN、要素の相互結合の度合をRとしたとき
N^Rに比例します。つまり
S O_u propto N^R
これを「複雑さのギャップ」と呼ぶのならばこのギャップは厳然
として存在します。
現時点の僕の考えとしてはこんなところですが、いかがでしょうか?
慶應義塾大学s 環境情報学部 (Bioinformatics Lab.) ‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
高橋 恒一
_____Kouichi Takahashi t94249kt@***.*** _______
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