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生命の起源 #356 : LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life study
LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
356
DATE
11/13/1997 05:20:09 AM
TITLE
[life:000356] Re: E-Cell
AUTHOR
"KOUICHI Takahashi-S" <t94249kt@***.***>
BODY


高橋です。

技術的な話になってきました。


> > ・CA(Cellular Automata)、CML(Coupled Map Lattice)
> > や有限要素法のようなイメージで空間を離散化して、
> > 計算量的に力づくでシミュレーションする。
> >
> > E-Cellでいえば先ほど述べた細胞質内を1000個の部分系に分割する手法に
> > あたります。

> 1000個のコンパートメントに関して代謝過程をシミュレート
> しようとすると,かなりの計算になるでしょうが,スパコンやワ
> ークステーションクラスタを使えば

千個で十分かどうか、という点は別にして、
# M.genitalium程度ならこのくらいでいいでしょう


問題をどのような解法で解くかにも依存しますが、

スパコン:
ベクトル演算器には、向かないでもない、という程度

疎結合MP:
compartment ごとに十分問題を分割できるならば(多分可能)ありでしょう。

密結合MP:
一応multi threadを念頭に置いた数値積分アルゴリズムを考案して
あるので、規模はともかくまあできるでしょう。


ただ、専用機ならともかく(GRAPEのような)、
現在の汎用ハイエンド コンピューティング クラスタで
現在のWSの 10^n * ( 1 + α) , (n>3) 倍の計算量の差が吸収できるかどうかは、
僕はほんのちょっと疑問があります。
時間が解決できるであろう問題なのでそれはともかくとして、

E-Cellとしては、分子生物学者は一家に一台、というのを目指している
ので、100万以内のWSで動く分散環境を考えていました。が、だんだん
規模が大きくなってきてこころぼそくなってきたので、
計算機が十分速くなるまでは地域に一つ程度のcomputing centerにおかれた
ECELL serverに専用クライアントで接続する、というシステム設計も
視野にはいってきました。最近ではPCでも十分動きますがFASTA/BLASTみたいに。


> 2.計算量というよりも問題は,
> 1)何が目的で,何を見るか
> 2)自然現象とのすりあわせが必要かどうか
> 3)必要ならば,それが可能かどうか
>    ではないでしょうか?
>
> まず,高橋さん,小野さんはそのシミュレーションの目的
> をどう置かれますか?

僕としては、E-Cellの延長を考えているので、
細胞の代謝および遺伝子発現等のダイナミクスを十分な精度で
シミュレートでき、かつ得られる情報のresolutionが
分子生物学者に十分であることを考えています。
分子生物学者がどのような実験を期待するかによるのですが。
具体的には物質の濃度勾配の推移が分かり、それが実際とそう変わら
なければいいかとおもっています。

他の皆さんは?


慶應義塾大学s 環境情報学部 (Bioinformatics Lab.) ‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
高橋 恒一
_____Kouichi Takahashi t94249kt@***.*** _______


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