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ネットワーク工事の影響で[LIFE No.00335]の記事を転送いたします.
一部のメンバの方には,「このメールだけ」2本届きます.
このメール以後は,通常どうりです.
ご迷惑をおかけします.
(運営@工事が多くてすみません. _._)
ここから>>>>>>
荒@京大農です。
1. アポトーシス
最近ではセルサイクルが正常に回るためには蛋白質の分解が必須であることが認
識
されてきました。ようは「資源のリサイクル」と考えれば当然ですね。細胞増殖
の
ときも「いらないものは壊して次の素材へ」は一般則のようです。アポトーシス
は
その流れがまだきちんとわかったわけではないですが、現象的には一定のながれ
は
わかっており、必要な制御因子とスイッチさえ与えれば動作すると思います。異
常
代謝による崩壊は「蛋白質の分解系をOFFする」ことで起こるというE-CELLの現
状
は、自殺という感じはしませんがある意味でそういうものの1つだと思います。
2. 音楽について
以前野外コンサートで、会場(大学のグランド)空間に拡がる空気の振動を「生
命」
として感じたことがあります。寿命はあるし、「代謝」もしていそうですね。構
成系
の外側としては物質(地面、建物)からの反射の存在で仮想的に考えることもで
きま
すね。かなり単純な系ですが。会場に存在する各人間の脳は、解釈を通して構造
(実
際は神経のパルス)を抽出しているように見えます。これは異なる生命の相互作
用と
も見て取れます。
>「目的のない問題」に関しては全く使えません。
>そこで、予め与えられた目的をもたず自分自身のみをよりどころとして
>作動してゆくことで多様で美しい現象パターンを生み出す生命について
>システム論的に研究してゆく必要性を感じたのです。
目的はつきつめれば「生存」=「持続」ではないでしょうか?実行関数としては
乱数
試行と凝集(構成要素に平衡化したときに凝集するものとしないものがあると仮
定し
ている)があるのではないでしょうか(無作為抽出と統計処理とも言えます)。
この
基本動作によって多様なパターンを生成するためには、外界を含めた場での構成
要素
が充分に多様であることが条件のような気がします。その域値の分布というもの
が一
定の規則にのっとっているのかは少し興味があるところです。ここらへんは何か
数学
的な理論がありそうですがどうなのでしょう?
3. その他
>第二に、
>それは記述ではあっても通常は説明とはいいません。
>(カラスはどうやって鳴くのか->空気の流れが声帯を震わせる)
>仮にそれをもって現象の説明としたとしても、対象の理解とは
>本質的に異なります。
この問題は、「空気の流れが声帯を震わせる」という知識の展開系が、どこかで
シフト
してまとまったあとの知識を要求している場合ですね。人間も車も霧も運動量や
エネル
ギーで空間にプロットするとわかりやすいのですが、それ以外の構造、例えば高
橋さん
の言う内部構成的情報などを発見しようとすると難しいですね。
>生命の主要な特徴であるシステムの自己の自己規定や、
これは今のところちょっと難しくて歯が立たないです。
>ということと、経路内の二つないし三つの物質濃度をプロットして
>リミットサイクルやなんらかのアトラクタを期待できないか、
>といったところです。
これはかなりあるのではないかと思います。
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荒 武 (Takeshi Ara)
京都大学 農学研究科 農芸化学専攻 植物栄養学研究室
Tel : 075-753-6108 FAX: 075-753-6128
e-Mail : ara@***.***
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<<<<ここまで.
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"Life and Evolution '97"
Kazuhiro Iida,
Fundamental Research Laboratories, NEC Corporation,
34 Miyuki-ga-Oka, Tsukuba, Ibaraki, 305 Japan.
TEL +81(298)50-1142, FAX +81(298)56-6136.
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