|
横林 様 LIFEの皆様
お元気そうでなによりです.独立,つくばから応援いたします.
横林さん:
> C++のプログラムもコンパイルされて、メモリに取り込まれ、それをCPU
> が電気信号という形で実現されて始めて「使える」情報になるわけです
> よね。DNAも細胞の転写翻訳メカニズム(CPU?)を経て実行された結果
> の一つが酵素という形をとるだけで、酵素がソフトウェアであるという解
> 釈は直感的によく理解できません。酵素はむしろDNAの情報を具現化
> するハードウェアであると解釈するのが自然ではないでしょうか。
飯田:
パソコンのハードウエアは,細胞骨格とか,チャネルとか,トランスポータ
とか,主として細胞の「見た目の機能」を発揮する駆動装置だと思ってます.
プログラム ⇔ 酵素 は ちょっとわかりにくいですか.ううむ.(^^;)
私のイメージしている酵素は,
(1)シグナル伝達
(2)代謝 (ハウスキーピング)
に関与していて,
細胞内の状態を変えたり,駆動装置に信号やエネルギーを供給して
いるのだけれども,駆動装置のように I/Oそれ自体には関与していない
タンパク質です.
NaKATPアーゼみたいに酵素自体が駆動装置自体が酵素活性持つ場合
がありますが,これは駆動装置と考えています.
どうでしょか,イメージ伝わりましたでしょか? (^−^)
横林さん:
> そのようなメタソフトウェア的な役割という意味では生物でもDNAが相当
> するかもしれません。DNA上のソフトウェアも単純な論理計算や代謝回路
> 分裂機構といった、様々な階層やモジュール単位で理解できます。その
> 様々なモジュール同士をどう繋げるか、時間的にどう実行するかといった
> 高次の情報をレジストリと理解するなら、レジストリもソフトウェアの一部
> と考えられるのかもしれません。
そうですね.ソフトウェアの一種であることは間違いありません.
ただですねえ,レジストリはちょっと変わってると思うんです. (^^)
【パソコンの処理の流れ】
人間がプログラムを選択して起動命令を出す
↓OSがレジストリを参照してプログラムがどこにあるか確認する
↓OSがレジストリを参照してマシン環境を確認する
↓OSがレジストリを参照してその他プログラムに渡すべき情報を参照する
↓OSがプログラムを起動して,参照結果を渡す
↓プログラムは計算したりI/Oを制御する
プログラムは,その際,適宜レジストリ情報を参照し,必要な情報を得る.
これをもとに,ソフトウェアを区分してみましょうか.
(1)OS: プログラムの実行手順を決めた規則情報
(2)プログラム: 実際に,計算やI/O制御をするための情報
そして,
(3)レジストリ: プログラムやOSが参照するための,
マシン環境を定義した情報
て具合でしょうか.
こんなふうに分けると,
表1.たたき台
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
人間 ⇔ 外界からのシグナル
OS ⇔ 細胞基質
プログラム ⇔ 構造配列,あるいは 酵素
そして,
レジストリ ⇔ プロモータ配列+オペレータ配列
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ちゅうのが,もっと合理的な比喩かなあ.
考慮すべき要因が不明瞭なので,次のレスでまずは要因を
整理してみますね.ごはんの時間がなくなってきたので,この辺で.
(^−^)
飯田一浩
総合研究大学院大学 葉山高等研究センター
----- |
|
|