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生命の起源 #1656 : LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life study
LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
1656
DATE
02/17/2006 05:54:07 PM
TITLE
[life:001656] Re: 原核細胞の細胞骨格
AUTHOR
Koichi Takahashi <shafi@***.***>
BODY


光学限界に関しては将来ブレークスルーがあるかもしれません。
負の屈折率を持つ「メタ物質」(nmスケールの半導構造体)が
何種類か提案されているようです。屈折率が負だと原理的には
回折限界を超えられる場合もあるそうです。

下の論文はナノロッドをつかったものですが理研でも
同様のことをやっているようでphys rev lettあたりに去年論文出てた
とおもいます。

[1] http://prola.aps.org/abstract/PRL/v85/i14/p2933_1
[2] http://www.opticsinfobase.org/abstract.cfm?URI=ol-30-24-3356


高橋




Origin wrote:
> 荒様 LIFEの皆様
>
> たしかに細菌の小ささが障害になってますねえ.
>
> 光学顕微鏡の限界です.それに,GFPその他の蛍光物質は
> もともと細くて,あるいは小さくて見えないものを,蛍光のハレ
> ーションで見えるようにしているところもあるので,そのハレーション
> にかぶる程度の大きさのものは,もともと見えにくいということが
> あります.
>
> 細菌の細胞骨格構造を確かめるには技術面のブレークスルーが
> 必要ですねえ.
>
> この際,死んでる細胞から調べるとして半導体関係の研究室に
> 相談すると良いと思います.STM(走査型トンネル電子顕微鏡)と
> AFM(原子間力顕微鏡)を毎日のようにコンビネーション良く使って
> います.断面に金コロイド抗体処理したやつとか見てもらうと,
> 結構きれいな絵を出してくれるでしょう.
>
> 生きてる細胞は,困りましたねえ.小手先の技としては,コンピュ
> ータ処理で解像度を上げることができないでしょうか.動きの遅い
> 現象なら,違う位置や,波長(励起波長を微妙にずらしてゆくと,
> どういう絵になるんだろう?)で何枚も撮影したものから合成して
> やると,見た目分解能が上がるかも.
>
> 飯田一浩
>
>
>
>>-----Original Message-----
>>From: Takeshi Ara [mailto:takeshi@***.***]
>>Sent: Friday, February 17, 2006 11:48 PM
>>To: life@***.***
>>Subject: [life:001654] Re: 原核細胞の細胞骨格
>>
>>
>>飯田 様
>>
>>At 12:49 06/02/17 +0900, you wrote:
>>
>>>大腸菌や枯草菌,ラセン菌だけじゃなく,藍藻(Synechocystis:
>>>有名なカズサでゲノム解読されたもの)にも細胞骨格あります
>>>という論文をご紹介.(FtsZ,ZipN,MInCD関連)
>>>Mazouni, K. etal. Molecular Microbiology Volume 52 Page 1145
>>
>> - May 2004
>>
>>>http://www.blackwell-synergy.com/doi/abs/10.1111/j.1365-2958.
>
> 2004.04042
>
>>.x
>
>
> FtsZは細胞分裂のときのリング形成の中心的な蛋白質で、ほとんどの
> 細菌のほかに、葉緑体、ミトコンドリアの分裂の時のリング形成蛋白質
> (ホモログ)です。原核生物の細胞分裂時のゲノムの娘細胞への分配
> の分子機構はまだわかっていな部分が多々あるようですが、有糸分裂
> ではないけど、なにかにくっついてひっぱられていくというモデルは出来
> てきているようです。
>
> 細菌の問題点として小さいために、GFPなどで光らせて顕微鏡で観察
> しても、真核細胞のようなきれいな細胞骨格の画像を得るのは、大変難
> しいということがあると思います。らせん状の図とかは論文がいくつか出
> ていますが、細胞全体にいきわたるような細胞骨格蛋白質(形の形成に
> 寄与するもの)があっても、十分な解像度で観測できない、ということが
> あるかもしれません(実際そういうものがああったとしても)。大腸菌でも
> 50%(2000個くらい)の遺伝子の機能はまだ同定されていませんから、
> まだまだいろいろな種類の蛋白質が眠っているはずですが。
>
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> 荒   武
> TAGC, INSERM
> takeshi@***.***
> ---------------------------------
>
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>
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