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生命の起源 #1589 : LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life study
LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
1589
DATE
02/23/2005 09:14:38 AM
TITLE
[life:001589] Re: 記録媒体としてのDNA
AUTHOR
Masayuki HIRAFUJI <hirafuji@***.***>
BODY


飯田様 皆様

AOH-san wrote:
>平藤様 荒様 LIFEの皆様
>
>>平藤様 >>長いのを使えば1GBは行きますよ。まあ,1分子の情報量は数が増えれ
>ばほどんど誤差
>> >>で,DNAコンピュータと同様,やはり数の強みでしょう。千個使うと1TB,
>アボガドロ
>> >>数程度使えば,しばらくは困らないです。
>
>飯田:ヌクレオチドの分子量をざっくり270としてそれが1000個程度つながっ
>た短いssDNAの分子量は
>270000. アボガドロ数集めると1モルのことで,270000g=270k
>g. dsDNAだと540kg.
>DNAはなかなか水に溶けないので,仮に1gをなんとか1リットルに溶かしたとす
>ると,1モルのdsDNAを保持
>するのに必要な水槽は,540リットル,水の重さとあわせて 541トン!の記憶
>媒体となります.


重ぉおおい! 水に溶かさなくても重いですね(質量が大きい分,情報が長持ちするので
仕方ないといえば仕方ないですが)。
ペリーローダン・シリーズ(世界一長いSF)には月全体を占める巨大コンピュータが出て
きます。そんなに大きいと信号遅延が凄そうですが,DNAが漂うプールで数十億年間の情
報を保存するという設定ならばハードコアSFのガジェットに使えそうです。
DNAを丈夫なワイヤとして使う研究がありましたが,そのまま乾燥させて固めても,かな
り丈夫な素材になります(値段は高そう)。
そこで,乾燥DNAで作った煉瓦や障子紙を建築素材に使いつつ,長期保存用ROMにするとか
(ピラミッドの中に書かれたヒエログリフように)。eDNAとして土壌中に保存するのも手
ですね。「重くて,でかくて,長持ち」というのは意外と面白そうです。


>さらに1000個のヌクレオチドからなるDNAは,4^1000=2000ビット
>でも,
>アボガドロ数は,わずか6×10^23 = 2^78.99 ?79ビット分しな
>かいので
>分子1個に情報を担わせるコーディング方法では,効率悪いでしょうね.
>
>2つの分子のコンビネーションが入るようなコーディングなら,指数部分が自乗(あ
>るいは3乗)されるような数に
>ふくれあがる可能性はありますが,それでも「重い」記録媒体であることに変わりは
>ないでしょう.
>
>(私は,記憶容量というよりは,保存性に興味を持っています.)
>  
>
>> >>今の所,1つのDNAのデータを読み出すたびにヒトゲノムプロジェクトやイネゲ
>ノムプロ
>> >>ジェクトを立ち上げなければならないので大変ですが,今日のニュースで日立の
>DNA検出用
>> >>RFIDセンサチップ
>> >>http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/elec/358960
>> >>の話がありましたねえ。こういう方式でやると,意外と実現するの早いかも知れ
>ません。
>
>これは既存のDNAチップ特許の回避策の色合いが濃い発明です.
>認識方式(ハイブリダイぜーション)に格段の進歩があったわけではありません.
> :)


RFIDをわざわざ組み合わせたのは,そういうことだったのですね。


>
>飯田一浩
>
>
>


Masayuki HIRAFUJI, Ph.D. (hirafuji@***.***)
Computational Modeling Lab.
NARC Tsukuba 305-8666 Japan
Phone:+81-29-838-7177 FAX:+81-29-838-8551

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