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高橋です。
From: Kazuhiro Iida 飯田一浩 NEC基礎研究所 <iida@***.***>
Subject: [LIFE - No.00148] Re: What is life?
Date: Mon, 06 Oct 1997 19:11:02 +0900
> 高橋さん>
> > 一般的な経路をでっちあげた仮想細胞をつくってみようということに
> > なりました。各種のminimal gene setも参考にしています。
>
> 100nmの小さな細胞ですが,全部書くとなると壮大な試みですね.
> とても期待しております.できあがった場合,公開は予定
> されていますか? 是非使わせていただきたいです.
もちろんいずれはそのつもりです。ただしまだまだ開発段階でして、
使い勝手が悪くシステム的にも完成度が低いのでもう少しかかるとおもいます。
> 高橋さん> 十分な培地さえあたえれば自分で取り込んで自分を維持できる
> >自活細胞が達成できたので、
>
> おお,すばらしい!それだけでも面白いですね.
>
> これは定常状態が達成できたということでしょうか?
> 細胞を維持可能な代謝系のパラメタの範囲はわかりましたか?
これが一番頭を悩ませているところです。
生化学の分野で使われているような小規模の化学系を対象としたソフトウエア
ではdynamic programmingやneural networkによるparameter findingの機能や
ヤコビ行列、eigen valueの計算機能等が付いているものもたしかにあります。
これらは非常に重要な機能だということは理解しているつもりなのですが、
これだけ大規模な系をあつかっていると計算量的にも
アルゴリズム的にもかなり難しいものになります。
> 系の内外を区切ってみて,その範囲の内外でエントロピー生成
> を調べてみてはどうでしょう.
重要ですね。参考にさせていただきます。
> 1.生体リズムを欠く細胞の場合,一定の環境の下では,細胞であっても
> 熱力学的定常状態にあると予想しております.
平衡ではなく定常というところが重要ですね。我々のグループでも
そのような予想が大勢を占めていました。いままでの実験はそれを
裏付けています。近々物質の代謝率を計算する機能を付ける予定ですので、
もうすこし詳しいことが言えるようになるとおもいます。
> (マイコプラズマでも詳しく調べると生体リズムがあるかもしれませんが.)
細胞周期を除けば、僕の知る限りめだったものはないはずですが、
どうでしょうか。(この方面に詳しい者に聞かないとわかりません)
慶應義塾大学s 環境情報学部 (Bioinformatics Lab.) ‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
高橋 恒一
_____Kouichi Takahashi t94249kt@***.*** _______
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