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生命の起源 #1481 : LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life study
LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
1481
DATE
10/14/2003 09:47:14 PM
TITLE
[life:001481] FW: [seminar:00016]
AUTHOR
Kazuhiro Iida <origin@***.***>
BODY


ご参考まで. 重複ご容赦

-----Original Message-----
From: katsuki [mailto:katsuki@***.***]
Sent: Friday, October 10, 2003 4:11 PM
To: seminar@***.***
Subject: [seminar:00016] 第12回待兼山コロキウム 高城史子氏 「タンパク質
フォールディングにおけるシャペロニンの閉じ込め効果」





2003年度第12回 待兼山コロキウム

題目:「タンパク質フォールディングにおけるシャペロニンの閉じ込め効果」

名前: 高城史子氏
所属: 阪大サイバー
日時: 2003年10月16日(木) 15時00分?

場所: 大阪大学サイバーメディアセンター
       豊中教育研究棟7階会議室 
  (会場地図 http://www.osaka-u.ac.jp/jp/about/map/toyonaka.html
の13-2番の建物です)

概要:
シャペロニン GroEL/ES は,その内部の空間に変性したタンパク質を取り込み,
タンパク質の構造形成を促進させることが知られている.
GroEL/ES については,X線による構造や,基質タンパク質,ATP との結合サイク
ル等,
詳細に調べられている.しかし,基質タンパク質の構造形成を助ける機構につい
ては,
ミスフォールドした基質と結合して凝集を防ぐ,いわゆる "Anfinsen cage モデ
ル"や,
ATPやGroESとの結合時のGroELの構造変化によって基質を "ほどく" とする
"iterative annealing モデル" などが提案されているが,未だ解明されていな
い.
本研究では,このシャペロニンによる閉じ込め効果に着目し,シャペロニンを
模した円筒形のケージ内でのタンパク質の構造形成の分子動力学シミュレーショ
ンを
行なった.様々なトポロジーの 8個のタンパク質について計算を行ない,
ケージへの閉じ込めによる系の平衡状態,及び動力学の変化と,
そのケージサイズ L 依存性を調べた.その結果,ケージサイズ L を小さく
していくにつれ,フォールディング転移温度が上昇すること,及びこの転移温度

変化は L のおよそ 3乗に反比例することがわかった.閉じ込めによる転移温度

上昇は最大 60℃程度と見積もられる.また,タンパク質によりフォールディン
グ速度が
最適となる L が存在し,フォールディング速度は最大で約10倍ほどにもなる
という結果が得られた.このフォールディングの加速は,トポロジーが複雑な
タンパク質ほど顕著であった.


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セミナー係 勝木 厚成

大阪大学大学院理学研究科物理学専攻菊池研究室
居室:サイバーメディアセンター・大規模計算科学研究部門
H.P.:http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/ja-index.html
TEL:06-6850-6842



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