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[life:001340] Re: SSOEL27-Biomarker |
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AUTHOR |
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mita@***.*** (Mita, Hajime) |
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飯田様 皆さま
有機物を扱う立場からすると、大分無理があります。
酸素は、原始地球大気にもほとんどありませんから、どうかとも思います。水はまず
第一の生物存在の必要条件(最低条件?)とは言えるので使っているのでしょう。多
分、天文分野では、酸素や水などさへ生物の存在を期待させるものと思えるほど、こ
れらの化合物の痕跡すらなかなかお目にかかれないと言うことなのだと思います。恒
星を中心に考えていれば、分子の存在すらないでしょう。惑星まで目を転じることに
より、水を考えることができるようになるのではないでしょうか。ただ、星間分子雲
を考えている人から見ると水(氷)の存在は当たり前のものだと思います。
自分自身は、ある程度の生物種を推定できるような有機物(時にはn−アルカンまで
)に使っています。有機地球化学の中では、自分は広めに使っている方だと思います
。もっと生物種を特定できるような有機物(有名なのはステランとかホパンでしょう
か)に使うことが多いようです。
隕石有機物分析では、「バイオマーカー」はほとんど使わないと思います。隕石中に
は、生物が存在しないことがほぼ了解を得られているからだと思います。例の火星隕
石中の微生物では、PAHsなども「バイオマーカー」というような使い方をしてい
ましたが、希な例だと思います。
> もうひとつキーワード
> シンポジウム2の惑星探査計画で,赤外線望遠鏡がご専門の
> 三鷹の国立天文台の田村先生が,酸素や水などの
> スペクトルを,天文屋は「バイオマーカー」(生物活動を示唆する)
> と呼んでいるとおっしゃってました.
>
> 私は,これは「いい過ぎ」じゃないかしら?と思うのですが,
> 業界では,そう呼ぶそうです.どう思われますか?
> 何らかの還元反応が盛んな天体なら酸素のスペクトル
> くらいでてもよさそな気がするんですが.
>
> 分析化学方面から起原にアプローチする研究でも,
> バイオマーカという言葉使いますか?
> 飯田 拝
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三田 肇 MITA, Hajime
筑波大学化学系宇宙化学研究室(下山研)
305-8571 茨城県つくば市天王台1−1−1
Tel : 0298-53-4134, Fax : 0298-53-6503
Department of Chemistry, University of Tsukuba
Tsukuba, Ibraki 305-8571, NIPPON (Japan)
Tel : +81-298-53-4134, Fax : +81-298-53-6503
E-Mail : mita@***.***
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