生命の起源フォーラム (ORIGINS OF LIFE FORUM) - help
生命の起源フォーラム (ORIGINS OF LIFE FORUM)
Welcome to 生命の起源フォーラム (ORIGINS OF LIFE FORUM) - help -
生命の起源 #1259 : LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life study
LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
1259
DATE
08/22/2001 02:44:03 PM
TITLE
[life:001259] Re: What is life? : There is no life, but organism.
AUTHOR
Kazuhiro Iida <piyopiyo@***.***>
BODY


三田様 lifeの皆様

つづきです.

2.主体性を表すべきかどうか,より客観的な表現にすべきではないか?

これは,客観的に記述できる極めて物質的な性質であっても,それらが
集まった性質を一言で表そうとすると,適当な言葉が見つからない,
という問題に起因します(語彙問題とでも呼ぶべきでしょうか?).

できれば全ての性質を「である」という観察結果的な表現にしたいの
ですが,語彙が少ないため,つい,恒常性を維持「する」という表現を使ってしま
い,それを「ように見える」と書いてお茶を濁しているのです.

生物の性質を記述するのに,いろいろな視点があるでしょうが,見ている
ものを,可能な限り物質として,生き物でなく死に物として記述するのが良いと
思います.その方針を徹底していても,性質がだんだん生物に近づい
てくると,どうしても「する」や,「決める」といった表現を使うのが楽になってきます.
「する」や「決める」といった主体性を表す言葉も,分解して考えれば,
「遷移が決定論的である」,
「系の遷移が系自体の状態に大きく依存する」,
「系の遷移方向と相関の高い内部状態がある」,等々
の物質的な表現になります.しかし,それら全てを一言で表せるような物質の言葉
を探すのが難しい.それで,「する」や「決める」といった言葉を使ったに過ぎません.
せめて,「する」や「決める」が物質的な表現に分解できることを示すために
「ように見える」と書いているわけです.

「ように見える」

は,苦肉の策ですが,もっと良い表現方法があれば,すぐに採用
させていただきますので,今後ともご指導ください.


あと,

三田さん>
>飯田さんの話は興味深いのですが、どうも自分には難しく、イメージとしても捉えに
>くいので、文末にでも少しかみ砕いた注釈を付けておいていただけないでしょうか。
>どうも、「物質」としてのイメージができないと、頭に入ってきません。お手数です
>が、よろしくお願いいたします。

の件については,具体的な物質の名前を挙げて説明せよとのご指摘と受け取りました.
項を変えてご説明いたします.

飯田一浩

-----
Go to page top