生命の起源フォーラム (ORIGINS OF LIFE FORUM) - help
生命の起源フォーラム (ORIGINS OF LIFE FORUM)
Welcome to 生命の起源フォーラム (ORIGINS OF LIFE FORUM) - help -
生命の起源 #1208 : LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life study
LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
1208
DATE
01/23/2001 10:15:37 AM
TITLE
[life:001208] FW: 戸田幹人氏、集中講義のお知らせ(再掲)
AUTHOR
"Kazuhiro Iida" <iida@***.***>
BODY


ご参考まで.
--------------
神戸大学理学部で来る1月24─26日の3日間下記の集中講義が行われます。
他大学他学部からの「もぐり」も、教官の方も大歓迎です。奮ってご参加
ください。


集中講義の案内
「化学反応の動力学とカオス」

講師 奈良女子大学理学部物理科学科複雑系研究室 戸田 幹人氏
場所 神戸大学理学部A棟4階大会議室南
日時 平成13年1月24日(水)?26日(金)

時間割り
24日(水)
午前10:30?12:00、午後13:30?16:30
25日(木)
午前10:30?12:00、午後13:30?16:30
26日(金)
午前10:30?12:00、午後13:30?14:15
--------------------------------------------------------------------

化学反応論は、従来、遷移状態理論やクラマース理論に代表的な様に、線形非平衡現
象として扱われてきた。そのようなアプローチを越える研究の必要性と可能性を、実
験と理論の両面から議論する。

第0章 今、何故、化学反応論なのか
化学反応を、線形非平衡理論を越えて研究する立場を概観する。
第1章 遷移状態理論再論
従来、化学反応の標準理論と考えられてきた「遷移状態理論」の導出過程を、その前
提に焦点を当てながら再論する。
第2章 実験研究の概観
近年、レーザーを用いた実験研究の中で問われつつある、分子レベルの非平衡現象に
ついて解説する。
第3章 理論研究の方向性
化学反応を分子レベルで非平衡な現象として研究する際、不可欠となる理論の一つが
力学系カオスである。ここでは、未だ未発達な高次元カオスの研究に関して、どのよ
うな視点が必要なのかを議論する。
第4章 統計力学のフロンティアとしての化学反応論
化学反応論が非平衡現象の中でユニークなのは、「温度」概念の定義可能性など、統
計力学の成立そのものに関わる論点が、実験的な研究を含めて視野に入ってくる点で
ある。これは、従来、統計力学の基礎付けが、純然たる数理的な問題としてのみ扱わ
れてきた点と大きく異なる。このような観点から、これまで、平衡に近い現象とされ
てきた反応過程に対しても、分子レベルの非平衡性が無視し得ない可能性を指摘した
い。

参考文献
[1]化学反応の動力学とカオス、戸田幹人、物性研究、2000年9月号
[2]非平衡非定常ダイナミックスの解明 --- 新しい化学反応論を目指して --- 、
京大基研短期研究会報告、物性研究、1999年10月号

--------------------------------------------------------------------
必要となる予備知識
平衡統計力学の基礎(エルゴード性の定義、ミクロカノニカル、カノニカル)
解析力学の初歩(ハミルトン形式の導入、正準変換の定義)
量子力学の初歩(1体問題、断熱近似)
いずれも学部の教科書レベルの内容

*ちなみに、神戸大学での集中講義名は
「非線形物理から見た化学反応論」です。

連絡先 小松崎 民樹
神戸大学理学部地球惑星科学科(非線形科学分野)
〒657-8501 神戸市灘区六甲台町1-1
TEL: 078-803-5739
FAX: 078-803-5757
E-mail: tamiki@***.***










-----
Go to page top