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中川様 皆様
もうお忘れになったかもしれませんが,原始的な細胞駆動
手段として,以前,細胞内のアクチン重合による細菌
(listeria, Shigella)およびミトコンドリアの運動に
ついて情報交換いたしました.
Nature 401: 613-616 (1999, October 7)
に,それに関与する因子を抽出して,試験管内で全く人工的に
アクチン重合による運動を再現したという報告を見つけました.
大腸菌に,N-WASPという因子を提示させて偽listeria
を作っても,同じようにこの偽listeriaが運動するそうです.
関与する因子としては,まずATPが無いと重合が起こらない.
その他に,
capping protein,
N-WASP,
Arp2/3,
ADF,
profillin,
VASP,
そしてもちろん,F-actin
特にcapping proteinは,細胞自身の運動におけるアクチンの重合
の場合と同様に,アクチンの「トレッドミル定常状態」を合成
に傾かせて,運動方向を決めるのに不可欠らしいです.
飯田@NEC基礎研究所
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