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ＬＩＦＥの皆様
（つづき）
Ｂ．「意図」，「合目的性」，「制御能」を翻訳する
B．１．「目的」あるいは評価軸とは何か？
「意図」「合目的性」「制御能」といった性質には，
「目的」あるいは「適合度」といった評価軸が仮定されているように思います．
まず，この評価軸が何かについて考える必要がありそうです．
いきなり難しい設問になりますが，システムの目的，評価軸って何でしょう？
たたき台：
私は，「生命の目的は生き残り」というドーキンスの視点（The selfish gene）に
影響をうけておりまして，これを，
「生命系の属性が検出されつづけること」
と解釈しております．
「検出される」とは，ある部分系を計測して得られた物理化学指標が，（生命系
に）特徴的な条件を満たすことです．（BioSystemｓ 50:61-69，1999）
この視点では，システムの評価軸は「検出されること」です．
さらに，
できるだけシンプルなシステムから考えるとして，
物理的境界を持たない化学反応システムを想定し，所与の構成要素から
なるシステムの検出を試みるとします．すると，評価軸は，
システムを構成する要素の平均濃度が高いこと（より高くなること）
（例えば，$F=∑_{k} X_{k}^{2}$, $X_{k}$はｋ番目の構成要素の濃度 ）
と書けるでしょう．
この時，構成要素の平均濃度を高くするような系構造を持つシステムが，
「意図」云々の検討対象となる，．．そのように考えます．
飯田＠ＮＥＣ基礎研究所
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