LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
139
DATE
10/03/1997 07:38:41 AM
TITLE
[life:000139] Re: LIFE on Mars
AUTHOR
"Kazuhiro Iida 飯田一浩 NEC基礎研究所" <iida@***.***>
BODY


荒 様 LIFEの皆様

詳しい情報をありがとうございます.

> > まずうえの1ですが、有機分子は惑星科学的には有機物はめずらしくありません。
> > C,H,O,Nからなる有機物が彗星などに見つかっていますし一部の隕石では
> > PAHも見つかってます。ですから、1単独では生物起源とは言えません。
> > 宇宙では有機物も無機的にバンバンできます。

しかしPHAって生物の死骸が続成作用を受けてできる分子ということに
なっているものが,宇宙でどんどん合成されるということはどういうことなんで
しょう.

そういえば,SSEOLの夏の学校で筑波大学の国分さんが,隕石中にも含まれ

カルシウムカーバイトからPAHを合成しようという実験をやってました.
できたでしょうか?

> > 2については、解説にあまり取り上げられていないのでよく分かりません。

生物はC^12を取り込む性質があるので,生物が存在するとC^12/C^13の比が
C^13が大きい方にかたよるんだそうです.元の文献は見つかりません.

微化石については,全くの無機的な変成作用でも複雑な縞などが生じる場合
が指摘されてて,(これは文献を持っていたと思います.探しておきます.)
あまり証拠能力がないと聞いたことがあります.その内部に何か有機物が
見つかるとかの傍証が必要だそうです.

しかし,,,,
もし生物由来でしかあり得ない分子があったら,すごいですね.
「生命が存在した」の証明は完全.

それから類推するに,酵素蛋白質(分子量数万の巨大分子)が特定の
構造物から見つかったらその構造物は「生命である」と判定して良い
でしょうか.

私は,やはり代謝を見てないのでなんとも言えないという立場です.
    いかがでしょうか?


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飯田@NEC
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"Life and Evolution '97"
Kazuhiro Iida,
Fundamental Research Laboratories, NEC Corporation,
34 Miyuki-ga-Oka, Tsukuba, Ibaraki, 305 Japan.
TEL +81(298)50-1142, FAX +81(298)56-6136.


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