LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
1350
DATE
04/01/2002 02:28:47 PM
TITLE
[life:001350] Re: SSOEL27-CD-Spectrum
AUTHOR
"Yamagishi, Akihiko" <yamagish@***.***>
BODY


> (用語,使い道は知っているのですが,)ぬわんで
> そういうことが起こるのか未だに理解できないんです.何せ,右旋性,左旋性
> がどうして起こるのかも,よくわからない.
> キラルな分子が水の中でくるくる回っているわけです.
> 偏光ぶつかったとしましょう.分子はどっち向いるかわからない
> わけですから,ぬわんでキチンと偏光面が傾くのか?
> たぶん統計的現象なんだろうなとは思うのですが. 飯田一浩

飯田様

CD円偏光二色性は、右円偏光と左円偏光に対する吸光度の差として定義されます。
一つの分子の中に最低2つの光と相互作用する励起子がある必要があります。その励
起子がDNAの塩基対の様にらせん状に少しずつずれながら角度を変えているとき、右
回りの偏光に対する相互作用(吸収)と左回りの偏光に対する相互作用が異なるので
、吸収が異なってきます。両円偏光に対する相互作用の差は、分子が反対方向を向い
ても同じ傾向を持つので、統計的に積算しても0にはならず、溶液中でも観察可能で
す。旋光性の場合には、二つの励起子の相互作用によって、偏光面が傾くこと(吸収
の差ではなく)を除いては、たぶん似たような事になっているのだと思います。

東京薬科大学 山岸

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