LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
1171
DATE
06/21/2000 10:15:31 AM
TITLE
[life:001171] FW: Shonan lecture
AUTHOR
"Kazuhiro Iida" <iida@***.***>
BODY


ご参考まで.  飯田

-----Original Message-----
From: Yoshitaka Tanimura [mailto:tanimura@***.***]
Sent: Wednesday, June 21, 2000 12:27 AM
To: statphys@***.***
Subject: [statphys:00123] Shonan lecture


湘南レクチャーの案内
 下記のように泊り込みの集中講義、湘南レクチャーを行います。本年度は、アジア
サマースクールを目指し、海外の超一流の講師を招き、講義は全て英語で行いま
す。
 メインのテーマは、光合成と超高速分光です。化学、物理、生物系の修士以上の
大学院生を対象としています。講義は全て英語で行いますので、海外からの留学生
も歓迎しております。
 参加申し込みの問い合わせは総研大本部(葉山)ですが、事務的以外の質問
(講義の内容等)は
 tanimura@***.***
にたずねてください。宿舎の関係で、定員は40名と限られてます。定員が一杯と
なった段階で締め切りますので、参加希望の方は早くお申し込み下さい。
 案内の最後に、物理学会の会誌用に書いた、湘南レクチャーの趣意書も添付
いたします。
分子科学研究所
谷村吉隆


■湘南レクチャー「生物と化学系における非平衡統計力学(夏の部)」
●主催:総合研究大学院大学
●開催日時:
 2000年8月26?29日 (夏の部)
 2001年2月 9?12日 (冬の部) 
●開催場所:総研大葉山キャンパス、〒240-0193、神奈川県三浦郡葉山町湘南国際村
●内容:全国の大学院学生を対象とする合宿方式の集中授業です。
非平衡統計力学は面白いし役に立つ事を生物の実例で示すことを目標とし、またすべ
ての講義を英語で行います。在日留学生、海外からの参加も歓迎します。

講師(夏の部)
Klaus Schulten(イリノイ大学)
Minhaeng Cho(高麗大学)
垣谷俊昭(名古屋大学)
大峰巌(名古屋大学)
北原和夫(ICU)

講師(冬の部)
Shaul Mukamel (ロチェスター大学)
Sheng-Hsien Lin (中央研究院原子分子科学研究所)
林倫年(中央研究院原子分子科学研究所)
岡田正(阪大)
谷村吉隆(分子科学研究所)

●定員:夏冬、各40名
●参加費(含宿泊、食事代):国立大及び総研大と単位互換協定のある大学の学生
は20000円、その他46600円。

●申込締切日:7月24日(夏の部)

●問い合わせ:総研大学務係・電話
0468-58-1523,e-mail:
gakumu@***.***

●その他:
参加申込は各大学の担当係に備え付けの所定の申し込み用紙をご覧になり、所要
事項を記入の上、各大学の事務を経由してお申し込みください。
 単位認定(2単位)します。冬の部は2001年2月9?12日の予(参加者は別途募
集)。
詳細は下記を参照して下さい。
http://koryu.soken.ac.jp/home/

●教員等の参加:
 学生を対象とした授業ですが、教員等で参加希望される方も若干受け付けておりま
す。
費用は 参加費+食費:2万8千円(参加費はアジアからの学生の補助や講師を招く
ために
使わせて頂きます。)、宿泊費(湘南センター:一泊8000円)となります。


=============== 物理学会誌に投稿予定の趣意書
=================================

湘南レクチャー(アジア・スクールに向けて)
 世界人口の6割を有するアジアが、21世紀にその重要性を増す事は疑いのない
事実であろう。日本の将来に悲観的な材料は多いが、アジア地域の発展がまた、
日本を救うに違いない。だが、アジアは混沌としており、その発展は一筋縄ではい
かない。その時、教育、特に科学を育成する教育が、数多くの問題を解く鍵となろ
う。
近頃我々は、国内の教育改革ばかり論じているが、国外の事を忘れてはいけない。
我々はアジアの学術の発展にもっとコミットするべきではなかろうか。それがまた国
内の問題を解く鍵でもあるように思える。
 国立共同研究所を基盤とした博士課程のみの大学である総合研究大学院大学に
は、湘南レクチャーという集中講義形式の授業がある。湘南レクチャーは単位が認定
される授業であるが、この講義は大学院生間の交流と大学間の単位互換制度の促
進が意図されており、修士以上の全ての大学院生が受講できる点、通常の講義と
大きく理念を異にする。
 毎年異なる提案者が異なるテーマで主催しているのだが、本年度は、我々が「生物
と化学の非平衡統計力学」というテーマで、夏・冬二回企画した。(概要は文末)
 実は我々は第一回目の湘南レクチャーを企画したのであるが、二回目である今回
は、理念をさらに進め、アジア国際学校の布石を敷く事をこころみる事にした。
 まず、講義は全て英語で行う。メインの講義(5コマx2人)は米国、アジアの著
名な
講師にお願いした。テーマは光合成と非線形超高速分光を選び化学、生物、物理
関係の大学院生を対象とする。多くの学生は、英語の講義を受けた経験を持たないで
あろうから、日本人講師の何人かにはメインの講義に先立ちに用語の解説等を含めた
入門的なセミナーを行って頂く(英語)。
 我々が意図しているのは、日本ではまず聴講する機会が得られないような、国際
的に著名な講師の講義を企画し、学生に科学的な刺激を与えるとともに大学間、物
理、
化学、生物といった学部、そして国境を越えた学生の交流を促進する事である。
 通常の大学で、外国の著名な講師を呼ぶというのは容易でないだろうし、呼んだと
しても、聴講する学生の数は限られるであろう。そして、他大学学生が受講する機会
は閉ざされている。
 総研大は、分野的にも地理的にも分散した共同研究所を基盤とするため、このよう
な行事が行い易い環境にある。例えば、湘南レクチャーは合宿形式であるが、総研
大葉山キャンパスには宿泊施設があり、地方やアジアの学生を受け入れる事になん
の障害もない。 
 しかし、新しい事を始めるゆえの苦労も絶えない。例えば湘南レクチャーには外国
人を呼ぶための旅費の枠はないので、総研大に集まった寄付等に補助を仰いでいる
のだが財政的には大変苦しい。参加費は、国立大学生は、宿泊費や食費の実費だけ
(2万円)なのに対し、公立や私大生は、学費としてさらに2万7千円程度かかると

う理不尽さもある。(法律で規制されているため我々ではどにもならない)アジアの

生に補助を出したい所であるが、もちろんそんな財源はない。
 やはり我々が5年前に組織した、第一回目の湘南レクチャーに参加した学生の多く
が、現在い研究者として活躍し始めているのを見ると、このような行事にかかる費用
は金銭では換算できない、素晴らしい投資であると思う。今後、同様な企画を実行
する人のためにも、安定した財源をなんとか確保してほしいものである。
 始めての試みであり、どの程度アジアの学生が来るのか懐疑的ではあるが、どこ
かで一歩を踏み出さない限り、次はないと考えている。大勢の方に理解を頂き、直接
にでも間接にでも、支援して頂ければ幸いである。

湘南レクチャー
メインテーマ:生物系と化学系の非平衡統計力学
○夏の学校(2000年8月26−29日)
主講師
Klaus Schulten (イリノイ大学)
Minhaeng Cho(高麗大学)
セミナー講師
垣谷俊昭(名大理)
大峰巌(名大理)
北原和夫(国際基督教大学)
○冬の学校(2001年2月9日ー12日)
主講師
Shaul Mukamel(ロチェスター大)
Sheng-Hsien Lin (中央研究員原子分子研)
岡田正(阪大基礎工)
林倫年(中央研究院原子分子研)
谷村吉隆(総研大) 

企画者 谷村吉隆、北原和夫
詳しくは
http://koryu.soken.ac.jp

連絡先
〒444−8585
岡崎市明大寺町西郷中38
分子科学研究所
谷村吉隆 Email:tanimura@***.***



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