LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
1169
DATE
06/16/2000 10:19:56 PM
TITLE
[life:001169] Re: Immune system in bacteria?
AUTHOR
Naoto NEMOTO <nemoto@***.***>
BODY


GenCom(ジェンコム)というバイオベンチャーの根本と申します。

ちょっとコメントします。


>微生物の生体防御機構に関して,もう1つ新しい情報を得ました.
>
>RNA Interferance という現象で微生物とはいっても線虫で
>見つかったそうですが,

線虫は微生物ではないと思います。


>核内に外から,ある遺伝子と相同な
>配列を持つ,double strand RNAを注入してやると,
>その遺伝子のmRNAが自発的に破壊されるようになり
>機能発現を抑制できるそうです.
>
>面白いのは,その過程が免疫に似ていることで,おそらく
>ゲノム中に存在するトランスポゾンが増えすぎないようにするような
>免疫機構が核内に存在していて,それが活性化されるためではな
>かろうかと言われているそうです.
>
>線虫だけでなく,ショウジョウバエでも同じ現象が見つかって
>いるそうです.
>原核生物にも同じ現象があるかどうかは情報がありません.
>詳しい方がおられたら,さらに解説お願いいたします.
>


RNAiは、植物でも酵母でも、ショウジョウバエ、ゼブラフィッシュ、そして最近ではマウスの初期胚でも見つかっていたように思います。

恐らく、トランスポゾンやRNAウイルスに対する防御の為に、かなり生命の初期段階に成立したシステムと思われます。
免疫機構より前に、すでに存在していたはずです。

動物や植物が枝別れする前、一体いつ頃から、このようなシステムが必要になったのでしょう。
それは生命の進化にどのような影響をあたえたのでしょうか。
興味は尽きません。


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