LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
1146
DATE
03/19/2000 05:38:03 PM
TITLE
[life:01146] Comments on the questionaires results
AUTHOR
"Kazuhiro Iida" <iida@***.***>
BODY


(重複配信された方あいすみません.)

皆様

アンケート結果のうち,計数できる項目について分析いたしました.
回答数が小さいので,何も確かなことはいえませんが,
データから「読み取れないこともない」傾向を,断定的にまとめました. :)
お目ざわりな点,ご容赦下さい.

飯田,川村,根本
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研究状況
起原研究している人: 8名
していない人: 3名(うち予定している方2名)
不明: 2名

所属分野
情報・システム: 6名
物理・化学: 4名
生物・分子生物: 2名
医学: 1名

@上記の分析
アンケートに電子メールを用いたことにもよるでしょうが,情報・システム
分野の方が,多く回答されました.システムとしてみた生命の面白さに
惹かれるのでしょうか.

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1.学会の名前を複数挙げることができる. 8名
2.日常的に議論できる仲間がいる. 7名
3.最近のトピックを良く知っている. 7名
4.時代の要求に合致していると思う. 5名
5.特にリスクが高い研究とは思わない. 5名
6.他と比較して極めて重要で,夢のあるテーマだと思う. 10名
7.今後,他の分野と結びついて発展が期待できると思う. 12名

@上記の分析
極めて重要で,夢があるテーマであって,発展が期待できると答えた人が多
いのは,もし生命の起原,すなわち生命系の成り立ちが解明されると,
人類社会への恩恵は計り知れないであろうといったイメージだと思います.
一方で,時代の要求に合致していると答えた人が半数以下,
リスクは高くないと答えた人も半数以下なのは,起原研究が時代の要求と
はあまり関係がなく,リスクが高い研究であると思われていることを指すと思います.
あわせて考えますと,解明されれば極めてインパクトの大きいテーマだが,その
研究はかなり困難で時間がかかる,それで時代,時代の要求に合致するようなテー
マではないというイメージでしょうか.
一つ気になるのは,生命起原をやっているにもかかわらず,
日常的に議論できる仲間がいると答えた人が半数とちょっとしかいない
ことです.興味をもって進めているのだけれども,友人まで巻き込んで大っぴらに議論
できるほどではないといった,一歩ひいた感じがみうけられます.

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重要度5段階評価(5が最も重要)
1: 0名
2: 3名
3: 2名
4: 1名
5: 6名

@上記の分析
上のデータからは,極めて重要と認識する人と,社会全体としてみれば,取るに足らない
研究だとする人に2分化する傾向がみられます.
回答者の多くは何らかの起原研究を実施しておられて,ほぼ全員が起原研究に興味
はあるわけですから,自嘲というか屈折したものが感じられます.

以上.いかがでしょうか?
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