LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
1113
DATE
11/25/1999 02:49:33 PM
TITLE
[life:01113] RE: Seminar by Prof. Cronin
AUTHOR
"Kazuhiro Iida" <iidakek@***.***>
BODY


LIFEの皆様

本日,筑波大下山研にて開催の,クローニン教授のセミナー
を聴講してきました.
マーチソン隕石からのアミノ酸の検出,
その光学異性体比の偏りの発見等,隕石中の有機物の分析
の30年の歴史を振り返るといった内容でした.

地球化学に詳しくない私がよく分からないと同時に面白いと
思ったのは,宇宙空間で(その原因はまだよくわからないところ
が多いが)できた光学異性体比の偏ったアミノ酸が地球に運ばれ
た時,現在の生物に見られるようなL型=1に近い光学異性体比
にどうやって近づいたのかに関する説明です.

1981年にBonner et.al.により重合/分解反応を通じて光
学異性体比が上昇するという実験報告がされているそうです.
地球に到達したアミノ酸が重合してヘリクス(ラセン構造)を取ると,
ランダムコイル状態に比べて加水分解されにくくなる.ヘリクス
は,どちらか一方の光学異性をもったアミノ酸からなるペプチド
の時できやすいので,生き残ったペプチド鎖とその分解による
アミノ酸の光学異性体比は,アミノ酸の重合とできたペプチドの
分解を繰り返すごとに高くなるという説明でした.
私が不思議に思ったのは,L型でヘリクスができるならD型でも
ヘリクスができるはずで,どちらのヘリクスも分解されにくさ
は同じなら,光学異性体比は上昇しないように思えることです.
会社に帰る関係で,クローニン先生に,さらに尋ねることができ
なかったのですが,どなたか詳しい方ご教授下さればありがたい
です.  飯田 拝
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Kazuhiro Iida, "Life and Evolution '99 --> "
Fundamental Research Laboratories, NEC Corporation,
34 Miyuki-ga-Oka, Tsukuba, Ibaraki, 305-8501 Japan.
Phone +81(298)50-1142, Facsimile +81(298)56-6136.

-----Original Message-----
From: Mita, Hajime [mailto:mita@***.***]
Sent: Thursday, November 18, 1999 12:45 PM
To: iidakek@***.***
Subject: RE: [life:01110] Seminar by Prof. Cronin

飯田様

ご無沙汰しています。

お待ちしておりますが、自分は多分準備とかで席をはづしたりしていると思います。
適当に、研究室の学生にお尋ね下さい。
なお、会場はだいぶ以前になりますが、夏の学校を行った部屋です。

では、また。

> お世話になります.
> 筑波大でよく迷子になるので,まず下山研におじゃまして
> 会場に連れていってもらっても良いでしょうか?
> 10時15分ごろには伺えると思います.飯田@方向音痴

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三田 肇 MITA, Hajime

筑波大学化学系宇宙化学研究室(下山研)
305-8571 茨城県つくば市天王台1−1−1
Tel : 0298-53-4134, Fax : 0298-53-6503

Department of Chemistry, University of Tsukuba
Tsukuba, Ibraki 305-8571, NIPPON (Japan)
Tel : +81-298-53-4134, Fax : +81-298-53-6503

E-Mail : mita@***.***
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