LIFE Mailinglist Archive for the Origins of Life Study

ID
1066
DATE
07/28/1999 04:08:58 PM
TITLE
[life:01066] Re: mitchondria moves like bacterium
AUTHOR
"Kazuhiro Iida" <iidakek@***.***>
BODY


中川様 LIFEの皆様

中川さん:> 細胞内オルガネラではありませんが、培養細胞や細胞性粘菌が
> 移動する際に形成する仮足が伸展するための力はアクチンの重
> 合によって発生していると考えられています。また、その制御
> も Arp2/3 複合体によってされていると考えられています。
> #ちなみに Arp2/3 は酵母(分裂、出芽もとに)にもあります。

飯田: 細胞の駆動装置というと,筋肉や,鞭毛,繊毛などを
思い浮かべがちですが,アクチンの重合は,よりシンプルで
普遍的ですね.

生命系の要件として,駆動装置の存在は,必要条件と十分条件の
変わり目(つまり起原)にかなり近いところにあると思います.
それで,このシンプルな駆動機構は,十分起原に関係する考察の
対象になると思います.

例えば,アクチン重合につかわれるATPと,筋肉の収縮に使われる
ATPの使われ方は,全く異なるように見えますが,類似点は
無いでしょうか?最近の説では,ATPは,ミオシンヘッドの振動を
抑えるように作用するそうですが,アクチンを重合させる際の機構
とは無関係でしょうか?

飯田@NEC基礎研究所
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