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平藤様 LIFEの皆様
平藤さん:
> 「中間層が2層ある多層型NNは,ほぼ全ての連続関数を良い精度
> で近似できる」という潜在能力がありながら,5層とか6層に
> なって来ると適切なNNをBP(Back Propagation)で見つけだすこと
> がなかなかできないのです。
> 例えば,当時ATRのグループが砂時計型NN(6層程度の多階層NNの
> 第4層あたりの中間層のユニット数を2,3個にしたもの)を使
> うと絞られた中間層のユニットに高度に汎化された概念が抽出さ
> れるというおもしろい結果を出していましたが,彼らも「滅多に
> 学習に成功しない」といっていました(アプリケーションでは至
> る所でBPモデルの限界が認識されていた訳です)。
飯田:BPは最急降下法ですから.
(これは私の経験ですが,(なんと私,昔,確率論理型ニューラル
ネットというのを開発して精神科の問診ルールの抽出をしてました.
日経新聞に載ったこともあるんです.)実用に耐える最適解を得たいなら,
データに依存した専用のネット構造を考えるのが良いです.)
平藤さん:
> KauffmanのNKシステムもしかりで,「高い自由度(間接度)のシ
> ステムが持つ膨大な選択肢のなかから妥当な時間内で最適解を見
> い出す」という問題が残されたままのように思われます。GAで
> そこそこに使える局所最適解がたくさんあるのでそれで十分!と
> いう言い訳的解釈では,「生命の起源」のような現象を考えてい
> る研究者は納得しがたいんじゃないでしょうか。
飯田:この問題は,生命起原研究会で(あ,うちわの話で恐縮です)
解決を見るんじゃないかな.5月にお話できると思います.
平藤さん:
> あるモデルが出ると期待感でフィーバーし,やがて冷めてゆく,
> といういつものサイクルからいうと,GA(KauffmanのNKシステ
> ム)は3年前のA-Life V(奈良で開催された会議)の時点で既に
> 冷却段階に入っていたという印象を受けました。
飯田: Alifeには一度も出したことがありません.
飯田@NEC基礎研究所
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